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【飯田達哉 酔いどれ師匠の酒場探訪】酒もつまみも土佐専門の角打ち 「ぼっちりや」(東京・神楽坂) (1/2ページ)

★「ぼっちりや」(東京・神楽坂)

 石畳に響く三味線の音、粋な花街として知られる東京・神楽坂。神楽坂上から神楽坂駅方向に上り、2つ目の路地を右折。するとガラス戸に「土佐の地酒」「角打ち」という張り紙が。酒屋で飲むのが「角打ち」だけど、なんと高知の酒専門店が神楽坂にあるとは。

 中に入ると右手の手前と奥に立ち飲みのスペース、その真ん中に大きな冷蔵庫。日本酒がぎっしりと詰まっている。土佐の地酒というと何となくおじさんがやっている店かと思ったけど、「いらっしゃいませ」と出てきたのは若めの女性。当然と言うべきか高知市出身の石元握美さんで、お父さんは土佐の銘酒、『酔鯨』の工場長を務めていたそう。

 握美さんが子供の頃、『酔鯨』は主に紙パック酒を造っていたそうだが、東京の酒販店『はせがわ酒店』の長谷川浩一社長がやってきて鑑評会出品酒のレベルの高さに感激、「大吟醸を造ってくれれば必ず買う」と約束して販売、それ以来『酔鯨』の評価はうなぎのぼりに。

 握美さんもその縁で、『はせがわ酒店』に入社、ずっと日本酒に携わる生活に。銀座1丁目にある高知のアンテナショップ『まるごと高知』の酒売り場も握美さんが売り場作りを担当。やがて「独立して高知の酒だけを扱う店を開業したい」と思い、江東区に酒販店を出す。そして「試飲と土佐の名物も食べられるように」と、一昨年9月に神楽坂に姉妹店を出すに至った。