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【安達純子 健康寿命UP術】発酵食品と野菜・果物で「腸寿食」 日本の長寿県&世界一の長寿村に共通点 (1/2ページ)

 国内の死因第1位はがん。健康寿命を縮める要介護原因第1位は認知症で、2位は脳血管疾患だ。いずれも腸内環境との関係についての研究が、近年進められている。腸内環境を整えれば、それらの病気予防につながるともいわれるが、実際はどうなのか。

 「日本の長寿県と、世界一の長寿村の食事内容を比較すると共通点が多い。その食事内容は腸を強くします。免疫力の6割は腸で決まるといわれるほど、腸の健康は大切です。食事内容によって腸を強くすることが、病気を防ぎ、健康的な長寿につながると考えられるのです」

 こう話すのは、松生クリニック(東京都立川市)の松生恒夫院長。4万人以上の大腸内視鏡検査を行い、『日本一の長寿県と世界一の長寿村の腸にいい食事』(PHP新書)などの著書で、腸の健康についての啓蒙活動にも力を注ぐ。

 厚労省の「平成27年都道府県別生命表」の平均寿命では、男性1位が滋賀県、女性1位は長野県だった。松生院長によれば、滋賀県では、米に麦を3割入れた麦飯の食文化があり、琵琶湖に面しているため、鮒(ふな)ずしなどの魚料理が豊富。原産のカブの一種の「日野菜(ひのな)」を使った漬物も食べられている。

 「漬物には、腸に良い作用をもたらす植物性乳酸菌が含まれます。鮒ずしのような『なれずし』も、乳酸発酵で乳酸菌が多い。麦飯には、水溶性食物繊維が豊富で、善玉菌のエサになります。滋賀県では、腸によい伝統的な食文化があるのです」

 長野県で生産量第1位のみそも、発酵食品で腸の健康に役立つ。さらに、長野県では、植物性乳酸菌の豊富な「すんき」という漬物が伝統食となっている。野菜の摂取量が多く、生産量の高いリンゴの食物繊維のアップルペクチンには、大腸がん抑制作用の報告もある。

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