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【安達純子 健康寿命UP術】寝たきりに直結する口腔機能の低下 「オーラルフレイル」を防ごう  (1/2ページ)

 高齢者の寝たきりにつながる「フレイル」とは、低栄養に伴う機能障害などで、心身が弱くなったことを示す言葉。筋力が失われて骨折しやすく、歩くことも思うようにままならず、抵抗力がないので感染症にもかかりやすい。気力も失われて外出することもできず、健康は損なわれていく。

 このフレイルに陥る要因のひとつに、「オーラルフレイル」がある。歯科口腔機能の虚弱といわれ、口の機能が低下することで、全身のフレイルも後押しするそうだ。

 「歯が痛いと食事は上手くできませんね。歯を失うなどして、よく噛めないときも同じです。すると、咬む筋肉や嚥下する筋肉が萎縮してしまいます。また唾液の分泌量が低下して飲み込みが悪くなることなども重なり、口腔機能の低下が進んでオーラルフレイルに陥ります。結果として、摂取カロリー不足やタンパク質などの栄養不足でフレイルにつながっていくのです」

 こう説明するのは、塚原デンタルクリニック(東京都千代田区)の塚原宏泰院長=写真。日本口腔外科学会専門医・指導医で、長年、口腔の健康と全身の健康を連動させた治療を行っている。

 一般的によく噛めないと、おかゆやスープなど柔らかい食事に偏り、しっかり噛まなければならない野菜や肉類などは敬遠しがちになる。噛まないことで唾液量が十分に分泌しないため、味覚も低下し、さらに飲み込みも悪くなる。

 おいしく感じられなくなることで、「食べたくない」という気持ちが膨らみ、食事がつまらなくなり低栄養へとつながっていくのだ。

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