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【安達純子 健康寿命UP術】「フレイル」を阻止せよ! 筋肉量の低下と糖尿病の見逃せない関係 (1/2ページ)

 国内で予備群も含めて約2000万人と推計される糖尿病。高血糖状態が続くことで血管などに悪影響を及ぼし、腎不全や心筋梗塞、脳卒中といった命に関わる合併症であることはよく知られている。近年、高齢者の「フレイル」に関係が深いことも明らかになってきた。フレイルとは、加齢によって運動機能や認知機能などの予備能力が低下し、要介護状態や死亡に至りやすい状態のことだ。

 「血糖値検査のヘモグロビンA1c(HbA1c/正常値は6%未満)の値が8%を超えると、フレイルになりやすく転倒や骨折による入院患者が増加することは、米国の疫学調査で報告されています。高血糖状態を放置することが、健康寿命を縮めるのです」

 こう話すのは、東京都健康長寿医療センター糖尿病・代謝・内分泌内科の荒木厚内科統括部長。長年、高齢者の糖尿病の診療と研究を行い、2015年には同センター受診者向けにフレイル外来も開設した。

 糖尿病とフレイルの関係については、世界的に研究が進んでいる。英国の疫学研究報告によれば、糖尿病の人はそうでない人と比べて死亡リスクは1・4倍、フレイルを合併していると2・7倍にも跳ね上がった。

 「フレイルは、中年期でも起こります。内臓に脂肪が溜まった肥満の人は、内臓脂肪によって糖尿病になりやすく、筋肉量が低下することでさらに糖尿病の後押しをします。筋肉量が低下したサルコペニアと呼ばれる状態を招き、身体活動量が減ることでフレイルにつながるのです」

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