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【安達純子 健康寿命UP術】75歳以上で要介護の分かれ目となる「フレイル」 筋トレなどの運動習慣で対策を (1/2ページ)

 帰省して久しぶりに親に会ってみると、緩慢な動作で食も細く痩せてしまっていた-。このような高齢の親の変化は、単に「年のせい」だけではなく、心身機能などが低下して「フレイル」となっている可能性がある。フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間に位置し、対策を立てれば健康状態に引き戻すことができる状況のこと。フレイル対策は重要だ。

 「元気な高齢者は増えていますが、75歳以上ではフレイルの人が多い。タンパク質不足で筋力が低下し、活動量が減ることで心身機能が低下しているのです。認知機能も低下します。それを防ぐには、まず筋トレなどのレジスタンス運動を含めた運動習慣を取り入れることが大切です」

 こう話すのは、東京都健康長寿医療センター糖尿病・代謝・内分泌内科の荒木厚内科統括部長。長年、高齢者の糖尿病などの診療と研究を行っている。

 荒木部長は、2015年、同センターの糖尿病や高血圧の受診者向けに、フレイル外来を開設した。身体機能や認知機能を検査して、フレイルの原因となる低栄養、運動不足、病気を明らかにしている。現在、500人以上の受診者のうちフレイルと診断された人は約25%。糖尿病や高血圧患者の4人に1人はフレイルだった。

 「糖尿病などの生活習慣病がフレイルにつながることは、国内外で研究報告されています。ご本人やご家族は、フレイルになっていても『年のせい』と考えることが多い。フレイルを自覚して改善することで、寝たきり予防になることを理解していただきたいです」

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