記事詳細

【安達純子 健康寿命UP術】外出機会や交流が減ると死亡率が2.2倍に 高齢者になる前から地域社会との関わりを (1/2ページ)

 高齢になって外出する機会や人と交流する機会が減ると、死亡率が高くなる-。このショッキングな事実が、今年7月、東京都健康長寿医療センター研究所社会参加と地域保健研究チームの国際雑誌に掲載された論文で明らかになり波紋を広げている。

 (1)同居家族以外とのコミュニケーションが週1回未満で、(2)外出も1日1回未満の「閉じ籠もり」-という高齢者は、そうでない高齢者と比べて、6年後の死亡率が2・2倍も高くなっていた。(1)だけの人や、(2)だけの人よりも、(1)と(2)が合わさることが、死亡リスクを上げていたのである。

 「生存者の割合は、2年後から差が出始め、その差が年を重ねるごとに広がっていました。健康長寿を実現するには、1日1回は外出をして、他者と交流することが重要ということです」

 こう説明するのは、先述の同チーム、桜井良太研究員。さまざまな研究を通して高齢者の健康を後押ししている。

 50代までの人は、高齢者の話は「まだ自分に関係ない」と思いがちだが、2060年には約2・5人に1人が65歳以上の高齢者になると見込まれ、老化は誰もが避けて通れない。働き盛りの世代の中には、「仕事が中心で趣味どころではない」という人もいるだろう。定年退職後に「閉じ籠もり」に陥ってしまう予備軍といっていい。

 「ボランティアや趣味などで、地域社会へ自ら入っていかないと孤立する傾向があります。これは特に男性に多く見られる傾向。地域社会との交流は大切ですし、意識して外出する機会を増やすことを考えていただきたいと思います」

 定年退職後は、週に1~2回、旧友とゴルフに出かける以外、家でテレビを見続け、パソコン操作で時間を過ごす-という生活パターンに陥りがちだ。だが、パソコン操作は頭脳を働かせているように見えて、それだけでは足りないという。

関連ニュース