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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「聖」》聖夜が告げるアナログ宣告

 12月25日が近づくと外国に長く住む友人から、クリスマスカードが届く。はがきの表面に印刷された美しい絵に目を落とし、したためられたメッセージを読むと、自然と笑みが漏れる。早速、返信用のはがきを購入して筆を走らせ、相手に思いをはせる。私はクリスチャンではないが、この季節に行われる手紙のやりとりは無性に好きだ。

 日本ではこれと似たものとして年賀状交換がある。この時期になると「そろそろ書き始めなければ」と気が重くなるのも事実だが、なんだかんだ言っても毎年書いている。

 だが近年、年賀状を出す人は減っているという。年賀はがきの総発行枚数は平成15年度(16年用)に約44億枚とピークを迎え、28年度(29年用)は約31億枚まで下降。一方で、多くなっているのは、フェイスブックやツイッターなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使った年始のあいさつだ。

 取材で話を聞いたある人は数年前から、年賀状を書くのを一切止めたという。理由は、「『人間関係を持続させるツール』という意味では、年賀状よりSNSの方が優れている」から。

 年賀状交換をしていても「それだけの付き合い」というのは意外に多いもの。だがSNSは、一旦連絡先を交換してしまえば、日々更新される投稿を見ることができ、相手の近況を把握しておくことも可能。「しばらく会っていない人でも心理的距離を感じにくく、気軽にメッセージを送って食事に誘うことなどもできるようになった」そうだ。

 今の若者はSNSを使って密に情報交換を行い、他者とつながっていく。そんな彼らにとって年賀状を書くことはもはや、煩わしい“雑務”という声もある。「そういうものか」とも思うが、どこか寂しい気もするのは私だけか。

 手紙やはがきは手間がかかるが、季節を感じながら製品を選び、相手を思って書き、返事を待つ-という一連の作業は楽しい。何より、送った相手にぬくもりと笑顔を届けられる。

 クリスマスが近づくと、私はやっぱりアナログな人間だとしみじみ思う。(M)

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。12月のお題は「聖」です。