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【膵臓がんをあきらめない】膵臓がんの根治は夢ではない 手術ができるまで腫瘍を小さくする術前補助療法 (1/2ページ)

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 膵(すい)臓がんは、がんと診断された患者のその後の生存率が最も低いがんとして知られる。理由は、膵臓は胃と大腸の裏、背骨の前という奥まった場所にあり、初期にがんを見つけにくい上に進行も早く、かなり悪くなってから見つかることが多いためだ。

 国立がん研究センターは今年9月に、がんの3年生存率を初めて公表した。それによると、膵臓がん(全病期)が15・1%で最も低いことがわかった。5年生存率も最も低く、10%となっている。

 こうしたデータを見ると、膵臓がんと言われたらもうあきらめるしかない、と思ってしまうのも致し方ないだろう。しかしこれから5回の連載をお読みいただけば、膵臓がんでも長生きできる可能性はあるし、根治も夢ではなくなってきていることがわかるはずだ。

 ご存じのように、がんの進行の程度は、病期(ステージ)で示される。膵臓がんの場合は、がんの大きさや広がり具合、リンパ節への転移の有無、遠隔転移の有無等で分けられるので少々複雑だ。そこで、近年診断方法に加わった「切除可能性分類」で考えるとわかりやすいので紹介したい。

 膵臓がんを根治するためには、手術をする必要がある。そこで、手術ができるかどうかで次の3分類に分けて、治療計画を立てる。

 □切除可能
 □切除可能境界
 □切除不能

 胆管がん・膵がん、とくに膵臓がんの手術数が多いことで有名な、横浜市立大学医学部消化器・腫瘍外科学の遠藤格教授は、切除可能境界はもちろん、切除不能と診断された患者さんでも、手術ができる可能性は以前より上がっているという。

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