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【膵臓がんをあきらめない】家族歴と糖尿病は高リスク 症状がでたら医師などに相談を (2/2ページ)

 遠藤教授は、糖尿病と診断されたばかりの人は「間を置かずにぜひ腹部超音波検査を受けてください」と話す。

 症状のない初期がんを発見できる可能性のある検査には、PET-CTがある。がん細胞がブドウ糖を多く取り込む性質を利用して、ブドウ糖の一部を放射性のものに変えた製剤を注射してCT(X線を用いた断層撮影法)で撮影する方法だ。この方法が最も可能性が高いと考えられていたが、近年は、この方法と同等かそれ以上の有用性があると言われる「DWIBS(ドゥイブス)検査」を行う医療施設が増えている。がん細胞は密度が高く、細胞間の水の動きが正常細胞より悪いが、その差を利用して、MRIの撮像法の1つである「DWI(拡散強調像)」で撮影する方法だ。

 同法でがんのスクリーニング(ふるい分け)を積極的に行う、相模原協同病院放射線科(治療)部長の福原昇医師は、その優位性をこう説明する。

 「当科でPET-CTと比較したところ、費用が安い、被曝がない、糖尿病でも受けられる、検査時間が短いなど、膵臓がんを疑う人を含めた多くの患者さんにすすめやすい検査であることがわかりました」

 気になる人はかかりつけ医などに相談しつつ、ウェブサイトなどで実施病院を探してみてほしい。

 次回は早期発見方法と病院選びについて。(石井悦子)

 ■膵臓がんのおもな危険因子

 □家族歴=血縁に膵臓がんを患った人がいる(特に親、兄弟姉妹、子の中に2人以上いる場合)

 □遺伝性疾患=遺伝性すい炎、遺伝性乳がん卵巣がん症候群、遺伝性大腸がん、などがある

 □合併疾患=糖尿病(とくに発症3年以内、あるいは急速な悪化時)

 □慢性膵炎、肥満、喫煙、大量飲酒などの嗜好

 (膵癌診療ガイドライン2016年版より抜粋)

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