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【安達純子 健康寿命UP術】腰の“痛みの悪循環”を断つ!「腰痛」治療法 (1/2ページ)

 多くの人を悩ます腰痛は、運動習慣を妨げて生活習慣病の後押しをする。転倒骨折などにもつながり健康寿命を縮める要因でもある。その原因は、背骨のクッションの椎間板が飛び出す椎間板ヘルニア、背骨の神経の通り道の脊柱管(せきちゅうかん)が狭くなる脊柱管狭窄症などさまざま。治療を受けても痛みが治まらないこともある。腰痛の約8割は原因不明ともいわれ、治療が難しいことから、痛みを抱えてしまいやすい。解消法はないか。

 「慢性腰痛の方には、痛みの神経伝達を薬物でブロックする神経ブロックや、高周波でブロックするパルス高周波法など、痛みを鎮めることが重要になります。当院では、腰痛の原因の診断・治療と並行し、痛みを取り除く治療を早い段階で行うことで慢性腰痛の改善を行っています」

 こう話すのは、NTT東日本関東病院ペインクリニック科の安部洋一郎部長。痛みの原因によって約20種類の神経ブロックを使い分け、パルス高周波法などの新しい治療法で成果を上げている。

 痛みの原因は、患部のダメージや神経そのものへの悪影響が関与する。ギックリ腰の急性の痛みも、骨や筋肉の異変を末梢神経がキャッチして起こる。原因不明の慢性腰痛では、仮に脊柱管狭窄症と診断されて手術を受けても、痛みが残って長く続くようなことが生じている。

 「末梢神経の痛みが続くと、痛みが増幅される一方、体の表面の神経も痛むようなことが起こります。それは腰痛に限ったことではありません。慢性の痛みは、複雑な回路で痛みが増幅と広がりを繰り返し、脳の痛みを感じやすい部分にも悪影響を及ぼすのです。この悪循環をペインクリニックの治療で断ち切ることが重要なのです」

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