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【マンガ探偵局がゆく】『サーキットの狼』とは真逆な作風 ケンカとエッチが人気だった学園コメディー『あらし!三匹』 (2/2ページ)

 背が低いくせにキザで女好きでケンカはもっと好きなロック、スポーツ万能でキュートなゆかり、柔道三段で古臭い殿山が揃って「あらし!三匹」。美人でお色気満点の浅丘令子先生らも絡んで、アクションとちょっとエッチを交えた学園コメディーが展開する。

 『サーキットの狼』とは真逆な作風だが、『男一匹ガキ大将』『ハレンチ学園』『ど根性ガエル』などと並ぶ看板作品として、コミックスは16巻まで続いた。

 ところが、連載終了後しばらくの間、池沢はヒットに恵まれず、ストレス解消を兼ねてロータス・ヨーロッパを購入。それが『サーキットの狼』誕生に繋がったと言われている。

 池沢さとしは、いまは池沢早人師のペンネームで活躍中。マンガ家生活40周年にあたる2009年5月には、茨城県神栖市に「池沢早人師・サーキットの狼ミュージアム」を開館。名誉館長に就任した。ミュージアムでは、スーパーカーの実車の他、依頼人が楽しんだというスーパーカー消しゴムや『サーキットの狼』の生原稿なども展示されている。

 ■中野晴行(なかの・はるゆき) 1954年生まれ。フリーライター。京都精華大学マンガ学部客員教授。和歌山大卒業後、銀行勤務を経て編集プロダクションを設立。1993年に『手塚治虫と路地裏のマンガたち』(筑摩書房)で単行本デビュー。『謎のマンガ家・酒井七馬伝』(同)で日本漫画家協会特別賞を受賞。著書多数。

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