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【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】救急医師の不足や病室確保… 10連休で予想される医療課題

 今年4月に平成が終わり、5月から新しい元号になります。これに伴い、皇太子さまが新天皇に即位される5月1日と、即位を公に示す「即位礼正殿の儀」が行われる10月22日について、今年に限って祝日とする法律が成立しました。

 祝日法は、祝日に挟まれた日を休日にすると定めていますから、連休の谷間になる5月1日が祝日になると、4月30日と5月2日が休日になり、前後の土日を含めると4月27日から5月6日までの10連休になるわけです。

 新しい天皇陛下の即位に祝意を表すことはいいのですが、社会的には10連休は課題がたくさんあります。そのなかでも最大の課題の1つは医療です。

 10連休ということになりますと、当然ですが、医師や看護師をはじめとする医療従事者も休むわけですから、医療に重大な障害が発生する可能性があります。特に救急医療の現場での医師不足発生が考えられます。

 救急病院では、病室の確保にも問題が起きる恐れがあります。基本的に入院患者は連休中には退院しませんから、救急のために確保した病室が救急患者でいっぱいになってしまったら、その後の救急患者は入院することができなくなるのです。

 救急医療だけではありません。今回の10連休は、ある意味で強制的な休みですから、多くのクリニックや診療所が休診すると思います。多くの病院が外来を休診とするでしょうから、医療体制が手薄になり、患者さんの行き場が少なくなることも予想されます。

 どこの病院も手術室の数はギリギリですから、1日あたりの手術を増やすことはできません。連休が10日間も続くと、がんや骨折などの手術を受ける患者さんは待たされることになります。

 病院だけではありません。10連休で調剤薬局が休むと、患者さんはクスリを手にすることができなくなります。政府にはこうしたことが起きないような対策を検討してほしいものです。(山野医療専門学校副校長・中原英臣)