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【安達純子 健康寿命UP術】高齢で発症する「前立腺がん」増加中 「PSA検査」の活用を (1/2ページ)

 超高齢化社会の到来で、加齢とともに発生しやすい前立腺がんの患者数が増えている。亡くなる人も右肩上がりだ。前立腺がんは、男性ホルモンの影響を受けて増殖するといわれるが、加齢に伴い男性ホルモンは低下するのが一般的。少なくなるはずの男性ホルモンに関わる前立腺がんが、なぜ高齢で発症しやすいのか。

 「高齢になると、体内で生じる活性酸素などによる酸化ストレスの影響で、細胞内の遺伝子変異が起こりやすいことが、ひとつの要因と考えられます。前立腺は生殖器であり、加齢で男性ホルモンが低下しても、その刺激を受け、前立腺がんが生じると思われます」

 こう説明するのは、東京都健康長寿医療センター研究所老化制御研究チームの高山賢一研究員。前立腺がんのうち、悪性度が高いケースのメカニズムを解明し、新たな診断や治療法の開発の研究に力を注ぐ。

 悪性度の高い前立腺がんは、男性ホルモンの作用がより強化されているが、高山氏らの研究はその仕組みの一端を解き明かしつつある。遺伝子の変異で悪性度が高くなるがんが生じる。

 遺伝子は、細胞を作って維持するために欠かせない。持って生まれた遺伝子(=DNA)から情報の一部を転写したRNAによって、細胞や組織に必要なタンパク質が作られている。遺伝子情報は膨大なので、RNAが転写したときに不必要な情報は排除する。これをスプライシングと称する。

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