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【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】日本の年間凍死者数は約1000人 日常生活で起きる低体温症 (1/2ページ)

 寒さの厳しい日が続いています。この季節に気をつけなくてはならないのは、低体温症です。低体温症というのは、人間の深部体温が、正常な活動を維持するのに必要なレベルを下回ったときに起きるいろいろな症状の総称です。

 医学的には直腸温が35度以下に低下したときに低体温症と診断されます。この低体温症による死を「凍死」と呼んでいます。死因分類上では凍死は「自然の過度の低温への暴露」とされています。

 長時間にわたって寒い環境におかれますと、徐々に体温が奪われていきます。体温が35度以下になりますと、筋肉がこわばり、刺激に対する反応が鈍くなります。さらに体温が低下すると思考力や判断力が失われ、30度以下になると昏睡に陥って死亡します。

 凍死というとノルウエーのアムンゼンと南極点の一番乗りを争って破れたイギリスのスコットが、南極点からの帰路に凍死したのが有名です。こうしたことから、凍死は極寒での出来事と思われがちですが、実は私たちの身の回りで起きています。

 日本では2000年から16年までに約1万6000人が凍死していますから、年間の凍死者は1000人ほどになります。日本救急医学会によると、全国の救急医療機関に低体温症で搬送された705人のうち、屋内での発症は517人と70%を超えています。凍死した人は糖尿病や高血圧などの持病を持った高齢者に多いようです。

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