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【生涯現役脳をめざせ!】血管の弾力性を奪う「高血圧」 心筋梗塞や脳卒中などさまざまな疾患に影響 (2/2ページ)

 朝田 近年、心疾患や脳卒中の重大因子として注目されているのがCKD(慢性腎臓病=腎臓の働きが、健康な人の60%以下に低下したり異常が続く状態)です。高血圧と腎臓の関係について教えてください。

 竹村 腎臓は血管の塊のような臓器なので、高血圧の影響を受けやすいといえます。腎臓は老廃物の排出だけでなく血圧をコントロールするいろいろなホルモンに関わっているので、CKDが進めば血圧が上がり、血圧が上がればさらにCKDが進みます。

 朝田 腎臓がやられるとまさに負のスパイラルに陥ると。

 竹村 高血圧というのは痛みもないし、直接の死因になるわけでもないのでほったらかしにされがちです。ところが近年、朝日先生のご専門の認知症に関して「中年期の高血圧が将来の認知症に関係している」ということが分かってきました。

 朝田 高血圧は高齢者だけの問題ではありませんね。では次回、高血圧予防の実践的なお話を伺います。(協力・東京医科歯科大学)

 ■朝田隆(あさだ・たかし) 1982年東京医科歯科大学卒業。メモリークリニックお茶の水理事長、東京医科歯科大学医学部特任教授、医学博士。数々の認知症実態調査に関わり、軽度認知障害(MCI)のうちに予防を始めることを強く推奨、デイケアプログラムの実施など第一線で活躍中。『効く!「脳トレ」ブック』(三笠書房)など編著書多数。

 ■竹村洋典(たけむら・ようすけ) 早稲田大学理工学部から1982年防衛医科大入学。1991年米国テネシー大学にて米国家庭医療専門医取得。その後、防衛医大病院、三重大学医学部附属病院を経て2011年から三重大学医学部教授、2018年7月より現職。