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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】患者と納得するまで話し合う「妥協のない診療」 神奈川県立がんセンター消化器外科部長・塩澤学さん (1/2ページ)

 ■大腸がんスペシャリスト第1弾

 日本では男性で胃がん、肺がんに次ぐ3位、女性では乳がんに次ぐ2位の罹患(りかん)率の大腸がん。3月は国際的な大腸がん啓発月間でもあり、それに先駆けて今回から4人の大腸がん治療のスペシャリストを紹介していく。

 トップバッターは神奈川県立がんセンター消化器外科部長の塩澤学医師。消化器の中でも大腸のがんに、高度に専門特化した外科治療の専門家だ。

 近年腹腔鏡手術が普及し、大腸の一部である直腸のがんの手術には昨年ロボット手術が保険承認されるなど、近代化が著しい。

 同センターでも、大腸がん手術のおよそ9割が腹腔鏡によって行われているが、塩澤医師はあえて慎重な見方をする。

 「流行に乗って、何でも腹腔鏡でやる-というのは違うと思う。信憑(しんぴょう)性のあるデータを検証し、本当にその症例に適した術式は何なのかを見極めることが重要」

 特に同センターは、がん患者にとって最後の砦という性格を持つだけに、患者と医師の考えに生じるわずかな相違が、取り返しのつかない結果を招きかねない。

 「客観的なデータを見せて、患者と意見が完全に一致するまで話し合って治療方針を定めます」