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【最新リポート AIで変わる医療現場】病変発見率98% 国立がん研究センターが開発中の「リアルタイム内視鏡診断サポートシステム」 (1/2ページ)

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 スマートフォンや自動車など、さまざまな分野で応用されている人工知能(AI)は、医療分野でも研究開発が急速に進展している。AIを活用することによって医療現場はどのように変わるのか。5回にわたって紹介する。

 国立がん研究センターでは、NECと共同で「人工知能(AI)を活用したリアルタイム内視鏡診断サポートシステム」を開発中だ。大腸の内視鏡検査で映し出される病変をリアルタイムで自動検知し、マーキングサインを示すことで医師をサポートする。

 「大腸内視鏡検査では、突起した病変は見つけやすいのですが、比較的平坦(へいたん)な病変や陥没した病変は見つけにくい場合があります。AIのサポートにより見逃しを防ぎ、医療技術の均てん化に貢献したいと考えています」

 こう話すのは、国立がん研究センター中央病院内視鏡科の山田真善医師。2015年から同科の斎藤豊科長とともに、システムの開発に尽力している。

 大腸は肛門につながる直腸、S状結腸、左側の下行結腸、横行結腸、右側の上行結腸、盲腸まで約1・6メートルと長く、表面は蛇腹状になっている。

 病変がキノコのように飛び出していれば、医師の誰もがすぐに気づくが、病変が粘膜の表面にわずかに広がっていたり、へこんだような状態ではわかりにくい。

 世界的な研究報告では、大腸がんの3~10%は大腸内視鏡検査後に見つかっている。つまり、大腸内視鏡検査で病変が見落とされた可能性があるのだ。それを防ぐには、熟練技のみならず詳細な検査が求められ、数多くの検査をこなす上で医師の負担も重い。この状況を変えるのが、「人工知能(AI)を活用したリアルタイム内視鏡診断サポートシステム」である。

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