記事詳細

【安達純子 健康寿命UP術】定年で気の緩み…「荷おろしうつ病」にご用心! (1/2ページ)

 仕事のストレスは体調不良の引き金になるが、ストレスが一気になくなるのも、またよくないことをご存じだろうか。たとえば、定年退職の直後。ゆっくり休むことができ、好きなことに取り組めるのはよいが、しばらくして体調を崩してしまう人もいる。

 「定年退職後にストレスから解放されると同時に、生活のリズムが乱れることで自律神経のバランスが崩れ、うつ状態に陥るケースが典型です。『荷おろしうつ病』と称します。春は環境が変わりやすいため、荷おろしうつ病に注意が必要なのです」

 こう説明するのは、NPO法人日本ブレインヘルス協会の古賀良彦理事長(杏林大学名誉教授)。うつ病などの精神疾患の診断・治療を長年行い、ストレスについてもさまざまな研究を行っている。

 仕事をしていると、不本意な人間関係や役割、好まない仕事内容など、心理社会的なストレスは大きくなる。そこから解放されて、朝は目覚まし時計に起こされることなく眠り続け、目が覚めたら食事をしつつテレビなどを見て過ごす。「長年働いてきた自分へのご褒美」として、のんびり自宅で過ごす日々…。

 起床時間が遅い影響で夜は目がさえるため、アルコールのグラスを傾けながら映画鑑賞などを楽しむ。就寝が深夜になることで、翌日の起床はさらに遅くなり生活リズムは乱れてしまう。

 「強いストレスは心身に悪影響を及ぼしますが、良いストレスは刺激となって健康に役立ちます。たとえば定年後でも、地域の集まりや趣味などで楽しいと思えるようなことは、良いストレスといえます。自宅で過ごす時間が多くなると良いストレスを受ける機会が減り、心身に悪い影響を与えるのです」

関連ニュース