記事詳細

【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「改」》令和初の母の日

 同級生の展覧会に差し入れるお花を買いにいくと、生花店に長い列ができていました。多くの人が手にしていたのは赤いカーネーションの花束。そうか、明日は母の日だったか。恥ずかしながらすっかり失念していて、慌てて何か見繕わないとと一晩考えたものの思いつかず、身一つで実家の母を訪ねたのが令和最初の母の日となりました。

 2年前の母の日を前に、事件が起きました。突然、姉が妊娠していることを明かしたのです。先ごろ妊娠が明らかになった華原朋美さんばりの高齢出産。しかも結婚から15年たっての初産ということで、母も妹の私も、喜びよりも姉の体を心配したものでした。

 1年前の母の日、姉は初めて、自分が感謝される母の日を迎えました。そして今年の母の日、カーネーションも持たずに実家に帰った私が見たのは、1歳になった孫と戯れる母と、わが子の世話をする姉。2人とも最高に幸せそうでした。

 孫を連れて実家に帰ってくる。それだけで姉はものすごい母親孝行をしています。普段はやりたい放題の独身貴族(死語?)の私も、このときばかりは少しだけ肩身が狭くなり…。いつも以上に母の手伝いに精を出してみたり、姉の子供の世話を熱心にみてみたり。子供がいない者にはいない者なりの社会貢献の方法があると思うのです。

 大型連休と明るい改元ムードの中で始まった5月。改元とはすなわち、天皇家の御代替わりです。一方で、連休明けには悲しいニュースもありました。次代を担う若い世代が、生きることをあきらめてしまうことほどつらいことはありません。若い世代が明るい未来を描けるような社会づくりに少しでも貢献したいと壮大な夢を描きながら、何ができるのか分からないまま1日は終わっていきます。

 母親孝行で点数を稼げなかった分、祖母孝行を思い立ち、認知症を患って施設で暮らす祖母の顔を見てから家に帰ることにしました。大正生まれの祖母は不肖の孫の名前は忘れていたけれど、恒例の「いい人、できた?」の質問は忘れていませんでした。エレベーターの扉が閉まるまで手を振ってくれた祖母に元気をもらい、令和最初の母の日が終わったのでした。(み)

 演劇大好きなアラフォー根無し草。最近めっきり涙もろくなり、がんばっている若者を見ると泣けてしまいます。

 【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。5月のお題は「改」です。