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【雇用延長時代を生きる健康術】受診率の低さが問題に… 「がん検診」は死亡事故防止のシートベルトと同じ (1/2ページ)

 がんの早期発見・早期治療に役立つ「がん検診」だが、国内の受診率の低さが問題になっている。厚労省が推奨するがん検診は、男女共通の胃がん、肺がん、大腸がん、女性の乳がん、子宮頸がん。男性の肺がん検診は受診率が50%を超えたものの、他は全て30~40%台にとどまり、先進国の中でも低い水準になっている。厚労省は、定年延長などで働く人のがん患者が増えることを想定し、企業が率先して「がん検診受診」の大切さを呼びかけるように、「がん対策推進企業アクション」での後押しも始めた。

 「労働安全衛生法に基づく健康診断にがん検診を加えている企業はあり、50~60代で受診している人はいるでしょう。一方で職場の後押しがない、あるいは定年や専業主婦などで職場でのがん検診の機会がない人もいます。そういった人には、自治体実施のがん検診がありますが、自主的に受ける気が起きないという人もいるのです」

 こう指摘するのは、国立がん研究センター社会と健康研究センター検診研究部の中山富雄部長。科学的根拠に基づくがん検診の研究や、受診率向上の啓発活動などに力を注いでいる。

 たとえば、健康診断を毎年受けるが、がん検診は受ける気がしないというケース。職場の健診は労働安全衛生法で定められており、会社員以外の人には地方自治体実施の健診もある。年1回、身長や体重、血液検査、尿検査、胸部X線検査など、いろいろな検査を受けていると「がんも見つかる」と思ってしまう人もいる。

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