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【江口まゆみ 酔っぱライターのお酒見聞録】酒も発想も柔らかな伏見の酒造 京都府「招徳」 (1/2ページ)

 京都の伏見は、日本三大銘醸地のひとつ。硬水系の宮水で醸す「灘の男酒」に対して、柔らかではんなりとした酒質は、「伏見の女酒」といわれている(もうひとつは広島の西条)。

 招徳酒造は、正保2年(1645年)、洛中にて酒造業を営んでいた木村家が、大正中期に名水の里・伏見に移転。昭和18年に、4つの酒造場と合同し、現当主の木村紫晃(しこう)社長で14代目となる酒蔵だ。

 木村社長とは、10年以上前に京都の会合で出会い、「読者なんです」と私の著作を持ってこられたことを、昨日のように覚えている。じつは昔、私のようにバックパッカーとして旅をしていたようなのだ。話をすると、伝統に凝り固まった窮屈な人ではなく、発想が柔軟で、面白い人だとわかった。

 最近の木村社長は、若い人たちに、お酒のレクチャーをしている。京都は大学が多く集まる学生の街だ。そこで、さまざまな大学を回り、理科系の学生には微生物を中心に、文系の学生には歴史や文化中心に、日本酒の魅力を伝える活動をしているのだ。

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