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【黒田尚嗣 世界遺産旅行講座】ナポレオンも称賛した圧巻の美 「ヴュルツブルクの司教館、その庭園群と広場」 (1/2ページ)

 19世紀にオランダ王室の命を受けて鎖国中の日本に渡り、長崎出島の商館付き医師として活躍したシーボルトは、自ら日本を旅して、ヨーロッパ諸国に初めて日本を紹介した人物です。

 しかし、シーボルトはオランダ人ではなく、日本でも人気のある有名なドイツ「ロマンチック街道」の北の起点ヴュルツブルクの出身です。このヴュルツブルクは、中世より司教領として栄えた歴史と文化を誇る街で、文豪ゲーテもドイツで最も美しい都市のひとつに数えています。

 そこで、今回は最古のぶどう畑「シュタイン」で有名なフランケンワインの名産地でもある、ヴュルツブルクの世界遺産「ヴュルツブルクの司教館、その庭園群と広場」をご紹介します。

 「ヴュルツブルク司教館」はレジデンツと呼ばれ、18世紀に権勢を誇ったヨハン・フィリップ・フランツ大司教の居城として、天才建築家バルタザール・ノイマンの設計で建てられたバロック・ロココ様式の宮殿です。歴代の大司教はマリエンベルク要塞に居住していましたが、18世紀に入って政情が安定してくると、生活の場を丘の上の要塞から街中に移す目的でレジデンツ宮殿が建てられたのです。

 ナポレオンは「ヨーロッパで最も美しい館」とたたえ、オーストリアの女帝マリア・テレジアも「これこそ宮殿の中の宮殿だ」と称賛しています。

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