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【板倉あつし 菜湯紀】乳頭温泉郷「鶴の湯」別館、白湯源泉「山の宿」とおもねらない秋田の味

 秋田県仙北市乳頭温泉郷鶴の湯別館「山の宿」は1994年にブナ林とミズバショウの咲く先達川のほとりに開業した木造の一軒宿。地元産のブナ・トチ・クリなどを使って建てた平屋の曲り屋建築は、豪雪に耐えるべく極太のはりを使うのが特徴。さまざまな雑木の色合いと、しっくいの白壁との対比が自然林に映える。

 「鶴の湯温泉」の手前に位置し、鶴の湯本館から白湯源泉を引湯している。その泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩温泉で、美人の湯と呼ばれる乳白の湯を源泉かけ流しで利用している。

 貸切のできる内湯が2つと露天風呂が1つあり、貸切露天風呂は予約制ではなく、空いていれば内カギをかけて自由に使えるおおらかさもこの宿の味わいだ。

 食事は囲炉裏(いろり)に自在鍵でつられた山の芋鍋、イワナの炭火焼や専属の山菜取りから仕入れる山の恵みで、その調理法は、甘いものは甘く、塩辛いものは塩辛い、昔からの味にこだわり、微糖だの減塩だのという健康志向などにおもねらない、秋田ならではの食事が心地よく、酒も進む美味ぞろいだ。(一社)プレスマンユニオン理事/温泉ソムリエ・板倉あつし

 ■乳頭温泉郷鶴の湯別館白湯源泉「山の宿」 秋田県仙北市田沢湖田沢字湯ノ岱-1。0187・46・2100。平日1泊2食2人1室1万7750円から。詳細はHPで。

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