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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】コミュニティーとして機能する新しい医療の姿 どばし泌尿器科クリニック院長・土橋正人さん

 「もし医師になっていなかったら、保育園の先生になりたかったんです」と笑う土橋正人医師。静岡県熱海市内の複合型医療ビルに昨年開業した「どばし泌尿器科クリニック」の院長だ。

 妻で麻酔科医の富美子医師と2人で開業したこのクリニック。泌尿器科とペインクリニックという組み合わせのクリニックは、全国的に見ても非常に珍しい存在だ。

 大学病院や地域の基幹病院で診療にあたる中で、「患者が本当に話したいこと、医師に伝えたいことを話せる診療をしたい」という思いを募らせていったという土橋医師。それを実現するために開業したのがこのクリニックだ。

 前立腺肥大症、過活動膀胱、膀胱炎、血尿などの他、前立腺がんに代表される悪性腫瘍の診断と治療方針の策定や術後のフォローアップにも対応。

 「このエリアには泌尿器科の専門クリニックがなかったので、本来なら基幹病院に行かなくてもよかった人が、行くところがなくて病院に行って、長く待たされていた。ここはその受け皿と考えてほしい」

 手術や入院が必要な時には、土橋医師が信頼する医師に紹介する。まさに「顔の見える医療連携」が構築されている。

 「何でも相談できる雰囲気にしたかった。そこで大切にしているのが信頼関係。泌尿器科領域のことじゃなくても、体のことで困った時に、『とりあえず土橋先生に相談しよう』と思ってもらいたいんです」

 その目標を叶える要素は揃っている。併設のペインクリニックはもちろんだが、別の階には内科、循環器科、眼科、整形外科もある。

 「この医療ビルは、それぞれの階の医師同士の仲のよさがウリ。これは患者さんにとって最大のメリットです」

 地域の人たちが集まるコミュニティーとして機能するクリニック。新しい医療の姿を提案していく。(長田昭二)

 ■土橋正人(どばし・まさと) 1980年、甲府市生まれ。2004年、北里大学医学部卒業。同大での研修を経て、同大北里研究所病院、国際医療福祉大学三田病院、北里大学、淵野辺総合病院に勤務。その後、米・MDアンダーソンキャンサーセンター留学。帰国後、JCHO相模野病院、国際医療福祉大学熱海病院泌尿器科講師。19年から現職。日本泌尿器科学会認定指導医・泌尿器科専門医、日本がん治療医認定機構がん治療認定医他。趣味はゴルフとスキューバダイビング。

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