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【江口まゆみ 酔っぱライターのお酒見聞録】100年以上の歴史がある自社畑 大阪府・カタシモワイナリー (1/2ページ)

 カタシモワイナリー(大阪府柏原市太平寺)は、関西最古のワイナリー。135年前の創業当時は、ブドウといえば大阪河内で、戦前まではワイン産地としても日本一だった。4代目当主の高井利洋社長は、バリバリの河内弁で、いかに大阪がワインの中心地だったかを熱く語ると席を立ち、畑を見せてくれると言う。

 本社の周りは町並み保存された住宅街で、古民家が立ち並ぶ風情ある佇まい。とても近くにブドウ畑があるようには見えない。首をひねりながら高井社長についていくと、突然目の前が開け、丘の斜面に広がるブドウ畑が現れた。

 100年以上の歴史ある自社畑には、現在38種類のブドウが栽培されているという。その中には、大正2年から育てているデラウェアや、昭和2年に川上善兵衛氏から分けてもらったマスカット・べーリーAなど、お宝がゴロゴロ。最も貴重なのは、甲州ブドウの原種と目される紫ブドウだ。甲州ブドウに比べると、収量が少なく糖度も低かったため、育てる人がいなくなってしまったが、ここにはその80~100年の古木がある。

 高井社長は、ヨーロッパと同じブドウ品種でワインをつくっても、世界で太刀打ちできないと断言する。本物の日本ワインをつくるには、まず日本独自のワイン用ブドウを作らなければならない。だからこの畑では、さまざまな品種を掛け合わせ、日夜研究を続けているのだ。

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