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【コロナも重症化 糖尿病は“万病の元”】高血糖はなぜ血管にダメージを与えるのか 一歩手前の段階でも心筋梗塞や脳梗塞に (1/2ページ)

 生活習慣病のひとつ2型糖尿病は、高血糖状態を放置すると、さまざまな病気のリスクを高めて重症化にもつながる。新型コロナウイルス感染症に罹(かか)った場合も、感染すれば重症化しやすい-という例が報告されている。では、なぜ2型糖尿病はいろいろな病気と関連しているのか。2型糖尿病が万病の元たるゆえんと、そのリスクを断ち切る方法について、専門医に聞き、10回にわたり緊急連載する。

 2型糖尿病は、空腹時血糖値126mg/dl以上、過去1~2カ月の血糖値の平均を見るヘモグロビンA1c(HA1c)6・5%以上などが診断基準とされる。

 健診で空腹時血糖値を測ったときに、110~125mg/dlの場合は、境界型といわれ、正常と糖尿病の境の位置づけとなっている。

 いずれにしても、高血糖状態が続くのはよくない。血管に関わる合併症(別項参照)を起こしやすいため、2型糖尿病は「血管病」とも称される。では、なぜ血管にダメージを与えるのか。

 「高血糖状態が続くことによる酸化ストレスの増加が、血管病変に関与します。ただし、そのメカニズムは複雑といえます。いろいろな要因が報告され、まだ明確にはわかっていません」

 こう話すのは、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科の鈴木亮主任教授=顔写真。糖尿病の診断・治療・研究に尽力している。

 酸化ストレスとは、過剰に生じた活性酸素によって細胞がダメージを受けることを指す。活性酸素の増加は、さまざまなメカニズムに関係しているらしい。

 たとえば、高血糖で血液中に増加したブドウ糖が代謝される過程でも活性酸素は生じ、血管の内側の細胞(血管内皮)が変性していく。それに拍車をかけるのが、血管内皮に入り込んだブドウ糖。タンパク質とくっついて終末糖化産物(AGE)を作り、細胞を刺激して活性酸素を生み出す。

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