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【今から始めよう!70代まで働く健康術】コロナ禍の“家飲み”増で秋の健診に注意 脂肪肝の場合は肝機能が数値基準値内でも安心できない (1/2ページ)

 コロナ禍の“家飲み”が秋の健康診断に影を落としそうだ。夕食を食べながら飲んでいると、つい酒量が増えがち。そこで注意しなければいけないのが、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝である。

 「国内の脂肪肝患者は約2000万人と推計されています。脂肪肝を放置すると肝炎へと移行し、肝硬変や肝がんになるため注意が必要です」

 こう話すのは、慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器)の中本伸宏准教授。今年7月、「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の肝線維化病態から回復するメカニズムを解明」の論文を発表した。肝炎になると肝細胞が線維化し、それが進むと肝臓全体が硬くなって機能を果たせなくなる。以前は、この線維化は元に戻らないといわれたが、NASHの線維化病態は治る可能性があることが、中本准教授らの研究で明らかになった。

 「以前は、線維化を元に戻せないことから、早い段階で見つけて進行しないように、患者さんを指導していました。私たちの研究で、将来的には、食生活の見直しと同時に、免疫環境を整え、線維化を元に戻す治療にも着手していきたいと思っています」

 肝臓は、「沈黙の臓器」といわれるだけに、脂肪肝になっても無症状。肝炎の線維化が進んで肝機能が著しく低下するまで、食欲不振や倦怠感、黄疸などの自覚症状は現れない。そのため、健康診断の肝機能検査(血液検査)を受けていないと、肝臓の異常を知ることは難しい。ただし、肝機能検査を受けて、ALT(GPT)とAST(GOT)が基準内でも安心はできない。

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