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シニア世代の技術、知恵を次世代に伝承! 2世代間の緩衝役

★雇用編・共同エンジニアリング(2)

 建設業界に特化した建設コンサルタントとして、技術者派遣・受託事業を中心に手掛けている共同エンジニアリング(東京都千代田区、堀尾慎一郎社長)。後進育成の鍵はベテランシニアの力だという。

 ■後進育成はシニア“キャリア”の力を借りて

 建設業界が直面している深刻な人手不足への改善策として、同社が力を入れているのが若手の育成だ。

 「20代の若手からすると50代は親世代、70歳前後だとおじいちゃん世代なので、逆にコミュニケーションが取りやすいんです。70代から見ると20代の若手はかわいい。現場では、良いコミュニケーションが生まれます」と語るのは同社の人財採用部の田中陽平課長(33)。

 同業界では、リーマン・ショックの影響で30代・40代の空洞化が続き、20代の採用を積極的にしているが、20代の上がすぐ50代という状況になっている。そのなかで2世代間の緩衝役となり、コミュニケーションを円滑にするのが“キャリア”と呼ばれるシニアのベテラン層なのだ。

 また、海外勤務経験がありスキルが高い60代キャリアは、海外で現地の人に技術を教えることに尽力している人が多いという。アジア圏や発展途上国では、日本の一昔前の技術が主流なため、60代キャリアの豊富な経験・知識が生きるからだ。

 ■今後の課題

 シニアを活用した取り組みを積極的におこなっている同社だが、これからの課題について田中さんは、「今はフルタイム中心ですが、今後は時短勤務の検討が必要だと思っています。シニアの方は、介護問題なども出てきます。図面チェックなどは家でもできますし、ワークシェアリングも視野に入れていく必要があると思います。シニアの方々の時間を少しでも有効に使い、その世代しか持っていない技術、知恵、知識を次世代に伝承してほしいですから」と強調する。

 業界的に“働き方改革”はなかなか進んでいないのが実情だ。また若手にとっても、建設業界は「3K」というイメージがまだまだあるのも事実。建設業界の真の姿をしっかり説明し理解してもらうことが重要であり、同社としてはそのことにも今後力を注いでいきたいという。(「オレンジ世代」取材班)

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