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【定年後・自走人生のススメ】脳を測りながら“鍛える” 超小型センサーで脳活性化を「見える化」

★川島隆太博士に聞く(下)

 「脳トレは認知機能を向上させるだけでなく、やる気という『前向きな気持ち』も出てくるのです」。東北大学と日立ハイテクノロジーズのジョイントベンチャー「NeU」取締役CTOの川島隆太博士は、そう話してくれた。東北大加齢医学研究所所長も兼務する川島氏に、自身が開発された「アクティブ ブレーン クラブ(ABC)」について話を聞いた。

 「NeUは、『超高齢社会』を切り開くために、個人の脳の活動、心身の活動を高いまま維持するということがとても大事だと考え、新しいソリューションを提供することにしました。それがABCという脳のトレーニングのサービスです」

 「これまでの脳トレと違うのは、新しく開発した超小型で簡便な脳の計測装置を額につけて頂いて、実際に『自分自身の脳が働いているかどうか』を確認しながら行うものなのです」

 脳は筋肉と一緒で、しっかり使わないと衰えてしまう。だから、筋トレのように、脳トレで脳を“鍛える”のだ。ここで大切なのは「適切な負荷」。自分の脳にちょうどいい負荷でトレーニングすると、脳が活性化した状態になり、効果的に鍛えられることが、最新の研究で分かっている。

 「適切な負荷」や「脳が活性化した状態」を知ることができるのが、超小型脳活動センサーだ。この装置を額につけて脳トレを行うと、脳の活性化状態がリアルタイムにスマホ画面に表示される。また、脳トレ課題のレベルやスピードを調整して、適切な負荷を維持することで脳の活性化状態を維持し続けるサポートもしてくれる。

 センサーには、課題をやっている時の脳の状態がスマホ画面に色で表示される。脳が活性化していくと色は、青から黄色、オレンジ、赤へと変化していく。

 「青い状態が続く場合は、課題が簡単すぎて脳が十分活性化していないことが考えられます。脳トレのスピードを上げるなど、脳をしっかり使って赤い状態を維持することで、脳トレの効果を最大化することができます」(川島氏)

 脳活性化の「見える化」は、脳トレ課題を実行する時だけでなく、趣味や仕事、勉強などの際に、脳の活性化状態を維持するように工夫することで、日常生活を脳トレに利用できるという。

 定年後研究所では、定年後の会社員が自分のチカラでその後の人生を切り開いていく「自走人生のススメ」を提唱している。その自走人生準備のため、“一歩踏み出す”きっかけづくりのために、キャリア・ラーニング・システムを開発中だ。このシステムとの相乗効果が期待できる川島氏のABCの併用を検討いただきたい。ABCについては、定年後研究所のサイトでも紹介している。

 日本で初めての「50代以上会社員」に特化した、定年後ライフの準備支援機関。定年後の「自走人生」を目指すシニアを応援。ポータルサイト『定年3・0』(https://www.teinengo-lab.or.jp)を通じ、コミュニケーションスタイル診断アプリ「コミスタ」を無料提供中。

 ■得丸英司(とくまる・えいじ) 「一般社団法人定年後研究所」所長。(株)星和ビジネスリンク取締役専務執行役員。1957年生まれ。日本生命保険で25年にわたり、法人・個人分野のFPコンサルティング部門に従事。日本FP協会常務理事、慶應義塾大学大学院講師などを歴任。日本FP協会特別顧問。

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