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「日本動物高度医療センター」に投資妙味 4-6月は前年同期比43%経常増益スタート

 「夏休み」ムードも強まり、市場参加者が減少傾向となるこの時期は、投資環境としては厳しい時期です。しかし、3月期企業の第1四半期決算の発表ピークを今週に通過して、好業績銘柄が買い直されるタイミング。ジャスダックとマザーズの主力新興企業では8日にメルカリが6月期本決算、日本マクドナルドホールディングスが12月期第2四半期の決算をそれぞれ発表します。

 こうしたなか、決算発表をすでに通過した東証マザーズの「日本動物高度医療センター」(6039)に投資妙味が膨らんでいます。

 同社は、犬猫を中心とするペットの高度医療を行う動物病院を展開し、今年5月末現在、全国で3556の動物病院と連携しています。動物医療では株式市場でオンリーワン銘柄といっていいでしょう。

 日本動物高度医療センターが見込む今2020年3月期業績は、売上高26億5000万円(前期比3・4%増)、経常利益4億1000万円(同1・2%増)、当期利益3億円(同1・7%増)、1株当たり利益123・88円(前期実績122・06円)と増収増益ながら小幅な変化率です。

 実は、この予想数値を発表した約3カ月前の5月9日(19年3月期本決算開示日)直後から、同社の株価はストップ安を交えて3000円近辺から2000円近辺まで大きく下落しました。今期の会社側予想が慎重で、事前の市場コンセンサス予想を下回ったことが過度な失望売りにつながった形です。

 しかし、8月1日に発表した第1四半期(4-6月)業績は、売上高が前年同期比10・2%増の6億6900万円、経常利益が同43%増の1億1300万円と高い変化率を達成しています。

 この第1四半期好調の理由を会社側は、「飼い主が活用する街の動物病院(一次診療施設)と連携して、高度医療への取り組みを続けた結果、初診数が前年同期比10%増、手術数が同16・8%増に拡大し、利益を押し上げた」と説明しています。

 この説明による取り組みは、4-6月だけの短期間で終わるようなものではなく、外部環境の影響で変化しにくいと考えられます。

 今回は通期業績予想を据え置いていますが、最高益更新が継続しており、前期、前々期と同様に通期予想を上ブレ着地してくる期待が膨らみます。川崎、名古屋に続く第3病院が、18年3月に東京足立区に開業して業績に寄与。「働き方改革」対応や獣医師不足がコスト面での懸念材料となっていますが、21年に計画する大阪医院の設立で近畿エリア、さらに西日本地域での収益拡大の余地が残されています。

 同社株は現在のところ無配当で株主優待もありません。株式の上場以来、株主分割も実施していないことから、早ければ今期末にも初配当を実施する可能性もあります。2000円台半ばの株価はゴールデンウイークから続いた底値圏でのもちあい状況を上放れてきたところで、中長期投資に最適な投資タイミングにあると言えます。

 ■天野秀夫(あまの・ひでお) 日本大学法学部卒。1987年4月、日本証券新聞社に入社。記者、編集局長などを経て、代表取締役社長を12年近く務める。2017年4月、独立。証券・金融界、上場企業経営者とのパイプを生かし金融リテラシーへの貢献を目指す。

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