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「ツクルバ」に投資妙味、1カ月後の本決算発表に期待 「不動産テック」と「働き方改革」の流れに乗る

 前評判が芳しくなかったバイオベンチャーのステムリムの9日初値は公募価格を下回るスタートとなりましたが、7月29日に新規上場したブシロードはジリジリと順調に上値を追っています。

 新規上場はここから9月下旬までスケジュール的な空白期間が生まれます。昨年は12銘柄が登場しましたが今年は大幅に減少し、多くても2年前の9銘柄以下に収まることになりそうです。次に登場してくる新規上場銘柄の発表は8月19日あたりから活発化してくるでしょう。それまでの間は、直近でデビューした銘柄への見直し買いが展開されることになります。

 その中心にはブシロードの存在がありますが、目先的には「ツクルバ」(2978)の投資妙味が膨らんでくるでしょう。ツクルバは、7月31日に公開価格と同値の初値2050円で東証マザーズにデビューし、相場環境の厳しさから上場後に2000円割れまで調整したものの、その後は2000円をはさんでの株価推移となっています。

 ツクルバはITを活用したリノベーション・中古住宅流通プラットフォーム「カウカモ事業」と、働く場をサブスクリプション型のサービスとして提供する「シェアードワークプレイス事業」の2つをメーン事業に持つ企業です。

 カウカモ事業は、オンラインメディアを通じて物件情報流通サービス、自社エージェントによる仲介サービス、顧客ニーズや物件のデータを活用した売主・事業者向け支援サービスを提供しています。

 その会員数は、前7月期末の5万8600人強に対して、今年4月末時点では9万800人超へと急増。一方、シェアードワークプレイス事業は、オフィス設計を中心とした設計・空間プロデュースの受託事業と、働く場をオフィスとしてサブスクリプション(定額支払)型のサービスとして提供するコワーキングスペース「コーバ」、ワークスペースレンタルサービス「ヘイシャ」が中心となっています。

 「不動産テック」ビジネスと、「働き方改革」を背景としたコワーキングスペースの提供という株式市場の時流に沿った人気物色テーマに乗る銘柄と言って差し支えないでしょう。

 そして、新規上場時に開示されていた集計中の2019年7月期業績の実績見込みは、売上高14億9000万円(前期比2・8倍)、経常利益100万円(前期実績4億8600万円の赤字)と、増収、黒字転換の見通しです。

 本決算発表は9月13日に予定されており、19年7月期の上ブレ着地、20年9月期の変化率を伴った業績目標が期待できます。時価総額は190億円超とやや重量級の銘柄感がありますが、為替の円高の影響を直接受けない業態であることは買い安心感に繋がります。

 上場前の株主には、サニーサイドアップ、グノシー、ラクスルの経営者が関係会社や個人名義でツクルバに出資していることも話題の1つです。

 ■天野秀夫(あまの・ひでお) 日本大学法学部卒。1987年4月、日本証券新聞社に入社。記者、編集局長などを経て、代表取締役社長を12年近く務める。2017年4月、独立。証券・金融界、上場企業経営者とのパイプを生かし金融リテラシーへの貢献を目指す。

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