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市場はFRBの利下げ見越した動き 円高影響受けにくい不動産株の出番 「京阪神ビルディング」「ヒューリック」

 米時間22~24日にワイオミング州ジャクソンホールで米経済シンポジウムが開催されます。

 このジャクソンホール会議は各国の中央銀行首脳・幹部、経済学者約150人が参加し、個別の講演やパネルディスカッションがあります。今回の全体テーマは「金融政策における課題」というものですが、もっとも注目されているのは日本時間23日(金)23時~に予定されている米FRBパウエル議長の講演です。

 ジャクソンホール会議がなぜ注目されるのかは過去の経緯によります。2010年の同会議において、当時のバーナンキFRB議長が「米経済が減速すれば金融緩和を追加で行う」と強く示唆しました。その発言を受けとくに為替相場が反応し、ドル円相場は一気に5円近く円高が進行(米金融緩和はドル安円高に作用する)したのです。

 足元、FRBが約10年ぶりに利下げを実施したものの、株式市場の波乱は収まらず、トランプ大統領は「さらに利下げをせよ」とFRBに対する圧力を強めています(大統領にその権限はない)。

 欧州でもこれまで緊縮財政を貫いてきたドイツが姿勢を転換し、景気対策のため財政出動を行うとされています。

 こうした複数の要因から、米FRBが一段の利下げを行うのではないか、パウエル議長がそれを示唆するのではないかと思われているのです。もちろん、突っ込んだ発言をしない可能性もありますが…いずれにしても投資家は息をのんでいます。いきおい、様子見姿勢にならざるを得ません。FRBの姿勢は、その後日銀のスタンスにも変化を促す公算が大です。

 東京市場に目を転じると、FRBの一段の利下げを見越した動きも見られます。そうなると円高が進行することが確実視されるため、円高の影響を受けにくい内需株、さらに金利低下がメリットになる一角が強い動きを見せ始めています。それは、ここまでほとんど出番がなかった不動産株です。時価総額が大きい主力不動産株よりも、もう少し小型の銘柄の動きが堅調です。

 大阪で場外馬券売り場やビル賃貸を手掛ける「京阪神ビルディング(8818)」はこの市場環境の中で年初来高値近辺の動きを続ける数少ない銘柄のひとつです。

 このほか、23区内の駅近接ビルを多く保有する「ヒューリック(3003)」、ビル賃貸とマンション販売の「東京建物(8804)」などが目立たない格好で反発に転じています。(株式ジャーナリスト・天海源一郎)

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