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【バフェットの次を行く投資術】「レンタカーを洗車して返す人間はいない」 会社を「所有」と「借りる」は雲泥の差

 「レンタカーを洗車して返す人間はいない」というのは、バフェットが好んで使う皮肉めいた言葉である。

 多額の現金を積んでやっと手に入れたマイカーの手入れに精を出すのは自然なことである。洗車機は車体に細かな傷が付くといって、休みごとに手洗いして、ワックスをかけてピカピカにする人は珍しくない。

 しかし、全く同じ車種をレンタカーで借りた場合、同じことをするだろうか。返却する際に、機械での洗車さえしないはずだ。それほど、「所有」することと「借りる」ことには違いがあるのだ。

 バフェットが「オーナー企業」に好んで投資するのも、会社を「所有」するのと「借りる」のとでは、経営者の気持ちに雲泥の差が出るからである。

 オーナーとして所有している(大株主の)会社であれば、目先の利益を犠牲にしてでも、末永い成長と発展を望むだろう。バフェットの考え方と完全に一致する。

 しかし、平均で4~5年程度で退任していく「雇われ経営者」は会社を借りているだけで、いつか返す(他人にバトンタッチする)ことが分かっている。返すときに、「手洗いしてワックスがけ」をするだろうか。

 もちろん、経営者は世間や従業員の評判も気にするからレンタカーのケースとは事情が違うが、根本的な「動機」に違いはない。

 日本の場合は、同族といっても、トヨタ自動車のように創業家の持ち分が極めて少ない場合も多い。それでも、創業家が「家名」を守り、引き継いでいくという姿勢は、株主にとってプラスだ。もちろん、創業家の一族というだけで、どうしようもなく無能な人間が経営陣の一角を担うことがあるのは否定しない。それに対しては、賢人ピーター・ドラッカーがこういっている。「叔父さんに頼まれたからと言って、役たたずの彼の息子を雇うべきではない。雇わずに、払うはずであった給与をただで与える方が、はるかに害が少ない」(人間経済科学研究所、国際投資アナリスト・大原浩)=敬称略

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