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“ミニゴーン”日産・西川社長の末路 取締役一致で事実上の解任、実力疑問視の声も

 株価連動報酬を不当に上乗せ受給した問題の責任を取り、16日に辞任すると表明した日産自動車の西川(さいかわ)広人社長兼最高経営責任者(CEO、65)。特別背任事件などで起訴された前会長、カルロス・ゴーン被告(65)を追放後、長期政権への意欲をうかがわせる発言もあり、「ミニ(小さな)ゴーン」と揶揄(やゆ)する声も出ていた。9日の取締役会で辞任を迫られ、事実上の解任ともいえる形でトップの座を降りることになった。

 西川氏は9日夜、横浜市の本社で記者会見し、ゴーン事件と株価連動報酬の調査が終了したことで「ある意味で区切りが付いた。やや早いタイミングだが、取締役会で議論して辞任を決めた」と述べた。だが、実態は取締役会が辞任を迫り、西川氏が受け入れたものだった。

 2018年11月、ゴーン事件が発覚した際の記者会見では「1人に権限が集中し過ぎた。必要な手を打ちたい」と発言し、統治改革実現の先頭に立つ考えを表明していた西川氏。その後、仏ルノーとの関係が混乱し、日産の業績悪化が鮮明になるにつれ、「ゴーンの腹心」と呼ばれていた西川氏がトップに居座り続けることに社内外から批判が強まっていた。

 西川氏からは「2年、長くても3年あれば元の日産に戻す」「後継体制づくりを進めるという責任を果たしたい」と、自身が続投する必要性を強調する場面が目立つようになった。

 西川氏は東大卒業後の1977年に日産に入社し、購買企画部部長や代表取締役などを歴任した日産生え抜きのトップ。ゴーン被告の信頼を勝ち取り、2016年にゴーン被告との共同最高経営責任者に選ばれた。

 17年4月に社長兼CEOに就任。16~18年には日本自動車工業会の会長を務め、日本の自動車業界の顔として活動した。他社のメーカー関係者は「実直な人柄への評価は高かった」と語る。

 ゴーン体制との決別を宣言した西川氏だが、関係者の間では、自説を曲げようとしない様子をかつてのゴーン被告の姿と重ね「ミニゴーン」と揶揄する声や、実力を疑問視する声が出ていた。

 西川氏の17年度の役員報酬は5億円、18年度は一部を返上したが4億400万円だった。お金の面でも「ミニゴーン」だったのか。

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