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【ABS世代が「シニア」を変える】「ABS経済圏」実現のキーマンはベテラン社員 人材活用で「一石三鳥」

 政府は定年を70歳に引き上げる準備を進めています。一方で企業の現状は、ベテラン社員をうまく活用できていないケースが多々見られます。50代の半ばを過ぎると役職定年となり、現場の主役は若い世代。その結果、シニアに固定観念を持つ若い世代だけでシニアマーケティングを企画することが多いのが現状です。

 前回のコラムで私(鈴木)が提言した「ABS経済圏」は、同世代を理解できるABS世代が積極的に企画を考え、消費を喚起し、雇用を促進する新しい経済の仕組みです。これを確立するには、経営サイドがベテラン社員をいかに積極活用するかが求められます。

 例えば広告会社なら、50歳から雇用延長の70歳までの営業・企画・制作メンバーで「ABSプロジェクトチーム」を作り、シニアマーケティング案件の獲得を目指します。

 これにより3つの大きな効果が得られます。まず、ベテラン社員を活性化することで70歳まで働ける会社であることをアピールし、若手をはじめとする社員のモチベーションアップにつながります。また、ベテラン社員に活躍の場を与えることで、CSR(企業の社会的責任)効果が高まります。さらに、クライアントとともに人生100年時代のライフスタイルを考えることで、ユニークな市場創造の可能性が生まれます。

 まさに「一石三鳥」。そのことを理解できないまま、経験値の高いベテラン人材をうまく活用できない企業は実にもったいないことをしているのです。

 私は来年60歳ですが、主観年齢では40歳くらいに感じています。とはいえ、体に変化もあり加齢を感じるのは事実。そんな中、定年時に「長年ご苦労様でした!」と周りから言われれば、「ああ、年を取った」という気分になるでしょう。この社会全体の「ムード=気分」が外的要因となり、多くの人の老化を加速させるのではないでしょうか。

 国内市場の成熟化で、日本企業はビジネスの主戦場を海外にシフトしていますが、高齢化が進んでいる日本だからこそ国内でできることはあります。国内市場に「健康長寿社会」創造の新風をもたらして日本人を活性化し、諸外国にライフシフトの事例を示しましょう。

 そのための改革を国と企業が一体となって進め、若い従業員も関心を持って実現に向かってほしいと願います。私自身もマーケッターとして尽力していきたいと思います。

 ■ABS世代 昭和30(1955)年から43(68)年生まれで現在50歳から64歳の、若者時代にバブルを謳歌した世代。

 ■鈴木準 1960年生まれ。一般社団法人日本元気シニア総研主任研究員。ジェイ・ビーム代表取締役。マーケティングコンサルタント。ジェロントロジスト。広告代理店を経て37歳で起業。企業のモノやサービスのコンセプト開発、プロモーション戦略に関わっている。

 ■「トキメクABS世代のDISCOナイト!」開催
 7月に開催され大好評だったイベントの第2弾! 1980年前後の六本木の夜にタイムスリップしませんか?
 日時:9月20日(金)19-23時
 場所:Sheyda(東京都港区六本木3-11-6泰明ビル3階、03・3746・1075)
 料金:3000円(2ドリンク)

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