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ZOZO身売り会見で分かった「前澤不要論」と「手切れ金」 これまでの経営とは真逆に…新社長が明言

 ソフトバンク傘下のヤフーが、インターネット衣料通販大手ZOZO(ゾゾ)の買収を発表した12日、記者会見で明かされたのは、同日付でゾゾ社長を退任した前澤友作氏(43)の「不要論」だった。保有株を金融機関の担保に入れていた創業者の前澤氏にとって、ヤフーへの身売りで手に入る約2400億円は巨額な“手切れ金”となった。

 「今後のゾゾはトップダウンから、社員一人一人の力を生かす経営に移行する」

 この日、ゾゾの新社長に就任した沢田宏太郎氏(48)は、これまでの経営とは真逆に向かうことを前澤氏の面前ではっきりと述べた。

 前澤氏自身もワンマン経営だったことを認め、「ボクの経営手法は感性に基づいていた。時には読み違えたりし、失敗を犯したり、反省している」と振り返った。

 ゾゾはこれまで、体形やサイズを計測する「ゾゾスーツ」や、会員割引サービスなど、常に時代の一歩先を歩んできたが、アイデアに技術が追いつかなかったり、顧客や出店ブランドからの理解が得られなかったりして、批判にさらされることも少なくなかった。

 今回の退任劇に、アパレル関係者からは「ゾゾは以前は出品する商品の写真を独自に撮影したり、問題があってもフォローをしてくれていた。いつの間にかフォーマット化されるなど、前澤氏に経営者としての情熱を感じなくなった」と冷ややかな声もある。

 ヤフーによる株式公開買い付け(TOB)により、ゾゾ株の保有比率が約36%から約6%になる前澤氏だが、将来的に全株売却を目指すという。

 関東財務局に提出した大量保有報告書の変更報告書によると、前澤氏は8月22日時点で複数の銀行にゾゾ株を担保に差し入れている。株価が下落して担保割れした場合、追加担保の差し入れや担保株の強制売却という事態も懸念されていた。

 TOBの発表文でも、前澤氏が売却する予定の株式の約21%が担保となっており、TOB開始から15営業日以内に担保を解消した上で売却することが義務とされており、撤回や解約もできないと条件付けられている。

 担保に関する質問に前澤氏は「現代アートや宇宙への渡航チケットに多額の出費をしてきた。それによって得る体験や人脈はかけがえのないもの。かけた以上の投資効果があるのではと思っている」と強調、今回のTOBとの関わりについて否定した。

 宇宙旅行に関わる訓練や新事業立ち上げを今後の目標に掲げた前澤氏。サプライズで出席したソフトバンクグループの孫正義会長兼社長(62)は、前澤氏を「生きざまがカッコいい」と持ち上げた。孫氏の軍門に下る形で会社を手放す前澤氏だが、また物議を醸すようなことをやるのだろうか。

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