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インドの常識は世界の非常識? 世界で活躍するインド人たちの苦悩

 前回に続いて、私の友人がインド人の同僚から聞いた話を紹介する。

 インド人の同僚は、2000年に来日。前回書いた通り、インドではカースト制による差別禁止目的で、名字を公的書類に記載しない法律があり、彼のパスポートには「名前」しか書かれていなかった。

 ただ、パスポートをはじめ各種書類は、全世界共通で、名前:Given name(またはFirst name)と姓:Surname(またはfamily name、Last name)を記載することが常識。彼は日本着陸直前の飛行機の中で、入国カードを書く際に、人生で初めて「インドの常識は、世界の非常識!」に気付いてあぜんとしたそうだ。

 理数系でインドの大学卒の彼は、子供の頃から日本のアニメが好き。日本での就職を希望して来日したのに、入国書類が書けない。そして彼は、苦し紛れに名前を上下に2分割して、名・姓の欄に記入した。

 以上を分かりやすくするために、彼の名前を日本語に直訳した「光男」だとすると、光と男を分割して名前の欄に「光」、姓の欄に「男」と記入。以降彼は、在留資格証明も、住民票も免許証も、各種のカード類も、氏名の欄はすべて「男光」となってしまった。

 来日当初、彼は日本での自分の名前に違和感が強くて、必死に本当の氏名を説明しようとしたが、カースト制→名字を名乗らない法律→入国手続きなどなど、話が複雑過ぎるので諦めた。

 そしてこの問題は、世界で活動するインド人の多くが経験したことらしい。

 ただし、以上は彼が来日した当時の話で、現在では「インドの法律が変わっているかもしれない」とのこと。

 ■阿部亮 北海道札幌西高等学校卒業。19歳で陸路を世界一周。ニッポン放送「阿部亮のNGO世界一周!」のメインパーソナリティ。ミャンマー、ネパール、カンボジア、ブルキナファソ(西アフリカ)に12校の学校を建設している。

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