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【凄腕アナリスト ザ・覆面】5G関連事業で劇的改善! 3期ぶりの黒字化を達成「アルチザネットワークス」

 19日の「会社四季報・秋号」の発売に向けて個別株物色が高まり始めている。こうしたなか、5G(次世代通信規格)という有望物色テーマに乗って、業績が劇的に改善した銘柄が注目度を高めている。

 その銘柄は、最先端の移動体通信技術を支える通信計測機メーカーで東証2部に上場する「アルチザネットワークス」(6778)だ。

 同社が9月5日に発表した2019年7月業績は、売上高26億3000万円(18年3月期比12・6%増)、営業利益7400万円(18年3月期は6億7200万円の赤字)、経常利益6600万円(同6億7400万円の赤字)、当期利益1億1700万円(同8億5600万円の赤字)。前回予想から売上高、各利益とも上振れて着地するとともに営業、経常、当期損益は、赤字予想から3期ぶりの黒字化を達成した。

 売上高はネットワーク監視におけるパケットキャプチャツールが増加したIPネットワークソリューション部門、利益面では、5G対応の基地局向け研究開発用テストシステムが計上されたモバイルネットワークソリューション部門が貢献。それらの国内売上高が見込みを上回ったことが、業績上ブレと黒字化の原動力となった。

 今20年7月期は利益変化率を伴った好業績を計画している。売上高は30億円(前期比14%増)、営業利益は2億5000万円(同3・3倍超)、経常利益は2億2500万円(同3・4倍超)、当期利益は1億5000万円(同27・5%増)の大幅増益を見込む。

 営業・経常利益の変化率に比べて、当期利益の増益率が抑制されているのは、前期に岩手県滝沢市に開発センターを設立したことによる補助金収入があったことに加え、繰延税金資産を計上したためで順当な利益向上だ。この結果、今7月期は年3円と3期ぶりの復配を打ち出している。

 総務省は20年度から5G基地局の整備を後押しするために、通信キャリア等に補助金の交付をする施策を打ち出している。これにより通信キャリアのインフラ整備への負担が軽減され、アルチザ製品購入等の研究開発投資に資金を振り向けられる間接的なメリットが期待される。

 同社はまた、電子計測機器の世界最大メーカー、ローデ・シュワルツ社(ドイツ)と17年に、業界最先端の5Gテストソリューションを開発するためのパートナー契約を提携している。

 黒字化から収益拡大にシフトする事業環境が整ってきたことで、5G分野の収益本格化に今期から弾みがつく。株価は決算発表日の5日終値958円に対して翌日にストップ高を演じ、その後、1200円台まで急伸した。

 目先は利益確定売りも出てくるだろうが、物色人気の中心である5Gテーマ関連の中でも業績変化率と復配の説得材料を抱えたことで、上値視界は大きく広がった。4月の年初来高値1379円更新に挑戦する場面が今後出てくるだろう。

 ■ザ・覆面(ざ・ふくめん) 金融業界では知る人ぞ知るベテラン。株式の分析と着眼点の鋭さに定評がある。名を出せばハレーションが大きいため、覆面で参戦。

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