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日本は公的年金「所得代替率」が40%以下… 結局「死ぬまで働き続ける」しかない!?

 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が公的年金運用の年次計画を変更し、為替相場の変動による損失を回避する措置を講じた「為替ヘッジ付外国債券」を国内債券と同じように扱う。これにより、外債の投資枠を増やす考え。

 もともと日本は欧州と同様、ゼロ金利、またはマイナス金利政策で、日本の国債への投資はしにくくなっていた。ということで、年金で運用益を出さなくてはいけないと考えていても、先立つモノがない。そこで、外国債券を組み込んでいこうということになったわけだ。ま、ある程度、仕方ない面もあるだろう。

 GPIFは「長期的な観点から安全かつ効率的な運用」を行うため、各資産を組み合わせた資産構成割合を「基本ポートフォリオ」として定めている。2014年までの公的年金のポートフォリオは、国内債券60%、国内株式12%、外国債券11%、外国株式12%、短期資産5%…と、国内債券がほとんどだった。

 しかし、同年10月に運用の見直しを行って、現在は国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%…と、国内株式、外国株式とも大幅に引き上げた。さらに、外国債券の割合を増やすと、市場と為替のリスクがどんどん高くなる。

 国内債券もリスクがないわけではない。日本の借金は約1100兆円。金利が上がったら、日銀以下、真っ青になる。とりあえずはこういう形で逃げるしかないが、そのたびにリスクが高まってきていることを忘れていけない。

 年金でもうひとつ。厚生労働省は企業や個人の判断で入る私的年金の「確定拠出年金」について、「原則59歳まで」としていた加入年齢の上限を引き上げる方針を示した。確定拠出年金は掛け金の運用結果に応じて受け取ることができ、うまく運用できれば掛け金以上の額を受け取ることができる。

 2種類ある確定拠出年金のうち、掛け金を個人が払う「iDeCo(イデコ)」は65歳まで、会社側が出す企業型は70歳までとする。こちらは、働く高齢者が加入しやすくなり、老後の資産形成を後押しするのが狙い。確定拠出年金の企業型の加入者は700万人に対し、個人型は120万人。

 「公的年金だけでは老後の生活が不安だ」という人は多い。公的年金の給付水準が現役時代の収入額の何%になるかを示す「所得代替率」は、オランダ、デンマークなど80%以上で、イタリアも高いが、カナダ、米国、ドイツ、日本は40%を切っている。任意の年金で補って、何とか50%超というのが日本の状況だ。

 ということで、いまのところ、年金は必ずしも十分ではないので働き続けるしかない。「いつ引退するの?」と問われたら、「死ぬまで働き続ける」と言うしかない。結局、いずれは「死ぬまで年金はもらえないから、掛け続けてください」というふうになるのだろうか。政府が貯蓄は2000万円用意しろとか、「人生100年」と突如言い出した訳がようやく分かってきた!

 ■ビジネス・ブレークスルー(BBTch)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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