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日産・三菱自はルノーから逃げるしかない! FCAと統合すると身動きが取れなくなる (1/2ページ)

 日産自動車は8日、内田誠専務執行役員が社長兼最高経営責任者(CEO)に就く人事を発表した。西川広人CEOが報酬を不当に上乗せして辞任したのを受けたもの。最高執行責任者(COO)には、ルノー出身で現三菱自動車のアシュワニ・グプタCOOが就く。遅くとも来年1月1日付の発令を目指す。

 内田新CEOは大手総合商社の日商岩井(現双日)から日産へ転職、昨年から中国合弁事業の東風汽車有限公司総裁に就任している。現在53歳。グプタCOOも49歳と若い。役員報酬などをめぐる不正で解任された前会長のカルロス・ゴーン被告の体制を一掃して、集団指導体制に移行するとみられるが、はたして大丈夫なのか。

 英国の港湾都市サンダーランドにある日産工場には、非常に優秀な人材が多い。ここの人たちをもっと出世させてもいいのではないかと思うが、やはり英国人をトップにはしたくないというフランス側の思惑もあるのだろう。

 この会社の経営は難しい。フランス語ができて、日本語を学ぶ意欲を持っていないといけない。ゴーン被告は17年も日本にいて、ほとんど日本語ができなかった。

 日産の業績は急速に悪化している。その一方で、フランスの自動車大手ルノーの約4割の利益に日産は貢献している。1999年の資本提携後、企業連合を組むルノーと日産だが、経営統合に前向きなルノーに対し、規模や技術力で勝る日産は独立性を維持したいと考えている。

 そのルノーは、11日の臨時取締役会でティエリー・ボロレCEOの解任を決め、クロチルド・デルボス最高財務責任者(CFO)という女性を暫定CEOに任命した。

 フランス政府やスナール会長は「日本はゴーンをおとしめている」などと当初主張していたが、最近になって、やはり「ゴーンは犯罪人だ」と言い始めた。ゴーン被告の側近のボロレCEOのクビも切った。やっとゴーン被告の実態がフランス側にも分かったのだと思う。

 もうひとつ、日産にとって重要なことは、一時立ち消えになったフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とルノーの合併話がまだ終わっていないことだ。これはボロレ氏、スナール氏、フランス政府のうちのだれが主導していたのか分からないが、この話が進むと、また状況は全然違うものになってくる。

 FCAは2014年、イタリアのフィアットと米国のクライスラーが合併して誕生したもの。FCAがこの5月にルノーに提案したのは、両社の株主が統合会社の株式を50%ずつ持ち合う内容だった。

 ルノーは日産の43%の株式を所有している。逆に日産はルノーの15%を所有。FCAの統合提案が実現すると、日産のルノー・FCA株の持ち分は7・5%になる。

 この統合が現実となって、フランス、イタリア、米国の自動車会社によって、ニッチもサッチもいかなくされる前に、ルノーにマジョリティーの43%を握られている日産は、すぐに三菱自動車と一緒にこのグループから脱出しないといけない。その脱出のシナリオをいまのうちから描いておく必要がある。

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