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【ぴいぷる】時任三郎「横道にそれた分、周りが見えるように」 映画『フォルトゥナの瞳』出演 (1/2ページ)

 自然体でいい年の重ね方をしている。

 「還暦になったのをきっかけに何か変わったというのはないのですが、(人生には)必ず終わりはありますからね。その残された時間を意識するようにはなりました」

 15日公開の神木隆之介主演の映画「フォルトゥナの瞳」(三木孝浩監督)では、主人公を息子のように見守る自動車整備工場の社長役を演じている。役に限らず、自身も現場の若手俳優たちに温かい視線を送っていたという。

 「神木君が10歳くらいのとき共演したことがあって、さらに自分の娘と学校で同じクラスだったこともあり、どこか息子のような感じなんです。志尊(淳)君や(有村)架純ちゃんとも親子役をやったことがあるので、思いっきりみんなを見守っている感じでした」

 原作は、百田尚樹による同名小説。

 木山慎一郎(神木)はある日、死を目前にした人間が透けて見える能力である「フォルトゥナの瞳」を持っていることに気づく。携帯ショップで桐生葵(有村)に出会い、ひかれ合うが、あるとき葵が透けて見えてしまう。

 「それぞれの世代の人たちが、自分の運命や人生を考えさせられる作品だと思います」

 たとえフォルトゥナの瞳を持っていたとしても、人によって使い方や行動は変わってくるだろう。もしそんな能力があったらどうするだろう。

 「精神的に参りますよね。分かっていても助けられないと自分の無力さを感じるでしょうし。家族や身近な人だったら何が何でも助けようとすると思います。でも、正直に『透けているよ』って教えるかもしれません。『自分の人生は、自分で変えられるから』って」

 彼自身も、いろいろな選択をし、人生を変えてきた。子供の頃は大工になりたくて、高校では木材工芸の勉強をしたが、大学生のときに演劇に出合い、俳優の道へと進んだ。

 「モノ作りという意味では、共通点はあると思います。何かを作りたい、表現したいという気持ちとか」

 1981年にドラマ「虹色の森」でテレビデビュー。83年のドラマ「ふぞろいの林檎たち」(TBS系)で注目を浴びた。88年から2年間は人気絶頂だったにもかかわらず、あえて自分の時間を大切にしたという。それによって得られたことがある。

 「意識がひとつの方向に向いてしまうと、他の方向が見えなくなってしまうものですが、横道にそれた分、周りが見えるようになりました」

 さらに99年には、子育てのためにニュージーランドに移住。4年間、ほぼ休業状態になった。

 「子供と一緒にいたかったんです。俳優の仕事を失う怖さはなかったです。むしろ戻れないのであれば戻らなくてもいいやというぐらいの気持ちでいました。そのとき、その瞬間で、大切なことや優先順位は人によって違いますが、それが他の人とは違ったということかもしれません」

 ただ、帰国後は父親役のオファーが増えたというのだから、どんな経験も俳優にとっては糧になるのだ。

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