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【ぴいぷる】「解散は失敗だった」JUN SKY WALKER(S)・宮田和弥 40年、50年歩いていこう (1/2ページ)

 「歩いていこう」「START」…。心がはねるビートパンクは今も変わらない。昨年デビュー30周年を迎えたロック・バンド「JUN SKY WALKER(S)」はアニバーサリーツアー中だ。

 「30代にさしかかったころ、自分の中で迷いが出たんですよ。前向きな歌を歌うことに違和感を覚えて…。大人になっていく中で、純粋さだけでは生きていけないことが分かってくる。大人の汚れた世界を見ちゃったりしてね。で、前向きな歌を歌うことが恥ずかしくなったんだ」

 デビュー10年目で一度解散した。ただ、そのことは後悔していない。

 「今は、解散したことは失敗だったと思っているの。本当はどんなことがあっても続けるほうが素晴らしい。でも、僕らは失敗したことで今があるわけだからね」

 30年という時間は「長いようで、短いようで」という。アルバムを出して、ライブをやって、ひたすらに音楽に取り組んできた。「それが日常だった」とも。

 「寿司職人や、喫茶店のマスターと一緒。自分たちはよりいいものを提供して、お客さんに喜んでもらう。別にバンドだから特別だというわけじゃない。人から見ると、すごいと思うかもしれないけど、やってる側からすると苦じゃない」

 今はメンバーもみんな50代。すっかりいいオヤジになった。今もなお直球のメッセージを伝える。しかし、そこには実は変化もある。

 「僕らもそうだけど、受け手側も随分と年をとった。だから曲の受け取り方も違う。僕たちの成長とともに楽曲も成長している。当時歌っていた曲も、今歌うとメッセージ感も違ってきている」

 デビュー当時、80年代も終わりのころ、世の中にはバンドブームが到来していた。

 「ホコ天なんかも流行して、ロックがかなり市民権を得てきた時期だった。あのタイミングだったから、ジュンスカも売れたんだと思う。自分たちでは計算していたわけでなく、ただやりたいことをやってただけなんだけどね」

 ピーク時には、学園祭も含めて年間200本を超えるライブをやっていた。移動、ライブ、寝て、移動という日々の繰り返し。観光する時間さえなかったという。

 「僕はのどのケアもあって、ライブ後も飲んだりせず、ホテルに帰ってルームサービスで食事して。きょうはどこにいるんだってことも分からなくなるほどだった」

 90年代になると、音楽シーンも少しずつ変わっていく。長引く不況で暗い世相が続く中、気がつくと、ビートパンクもチャらい音楽とみられるようになった。自身の音楽と時代との間にズレを感じるようになったのだ。

 「時代の空気感は大切なので、僕らもどういう方向に進むべきか悩むようになって。で、さっきも話したように、解散ということになったの」

 復活したのはデビュー20周年の年だった。ライブハウスのイベントで、1回限りのつもりで、4人が再び集まった。

 「ライブやったら、会場は男ばっかりで。みんな泣いてくれてるの。それを見たら、彼らに支えられて音楽をやってこられたんだって思えてね。だから彼らのためにも続けないといけないという使命を感じたんです」

 その使命感を決定づけたのが2011年3月11日の東日本大震災だった。自分たちにできることをやろうと、義援金を集めるためにツアーを組んだ。そして震災の翌年には東北でツアーを敢行した。

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