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【ぴいぷる】蓜島邦明“世にも奇妙な”曲づくり あのメロディー「実は36曲作った中の1曲なんです」 (1/2ページ)

 この人が作ったメロディーを聞いたことがないという人は、おそらくいないだろう。

 1990年から放送が続いている、タモリがストーリーテラーを務めるオムニバス・ドラマ「世にも奇妙な物語」で流れるあの独特のテーマ曲の作曲者である。

 「“エバーグリーン(時代を経ても色あせない)な名曲を”と頼まれて作ったのが、あのメロディー。実は全部で36曲作った中から選ばれた1曲だったんですよ」と打ち明けた。

 連続ドラマで映画化もされた「NIGHT HEAD」から映画「呪怨-ザ・ファイナル-」、特撮「仮面ライダーアマゾンズ」、アニメ「マクロス ゼロ」などの劇伴(伴奏音楽)をはじめ、無印良品やロフトの店内で流れているBGMや100社を超えるCMソングまで…。すべて、この作曲家1人が生み出した曲だと知り驚くばかりだ。

 幼い頃から“ものづくり”が好きで、彫刻家を目指すものの、「養子になってほしい」と請われ、大学卒業後、パン屋を営む叔父の店へ就職しパン職人となるが、一転。大好きだった音楽の世界へ進み、当時、登場したばかりのシンセサイザーを購入し、独学で作曲家となる。以来、数千曲の作曲を手掛け、これまで発表されたCDは計66枚を数える。

 近作では5月18日からNHK総合で放送される土曜ドラマ「デジタル・タトゥー」の劇伴を担当した。

 元東京地検特捜部検事で、デジタル技術に疎い高橋克実演じる“ヤメ検弁護士”が主人公。瀬戸康史演じる若いユーチューバーとタッグを組み、「デジタル・タトゥー」と呼ばれるネット上に書き込まれ、消せない誹謗中傷に苦しむ人々を救い出す姿を描く全5話の社会派サスペンスドラマ。

 自宅の録音スタジオで毎日午前10時頃から午後7時頃まで曲作りを行う。今回のドラマ用には約1カ月かけて計40曲を作った。主題歌などの作詞も担当し、自ら挿入歌まで歌っている。

 「即興で作るのが得意」と笑顔で語る一方、生みの苦しみを何度も味わってきた。曲作りの姿勢はストイックだ。

 唐沢寿明主演のNHK総合の土曜ドラマ「メイドインジャパン」(2013年)は、日中企業の壮絶な経済戦争を描いた社会派ドラマ。曲作りのために中国へロケハンにも出かけた。片田舎の町工場を取材し、その劣悪な環境を目の当たりにし愕然とした。

 漫画家、浦沢直樹の人気コミックス「MONSTER」のテレビアニメ(04年)の劇伴を担当したときは、その舞台となったドイツで録音を行った。

 「想像だけではいい曲は絶対に作れません。実際にその土地を自分の足で踏み“色合い”を知らなければ…」

 “色合い”さえ見つかれば、自ずとメロディーが浮かび上がってくるという。

 近年、国内だけでなく中国映画など海外の映画やアニメの劇伴の依頼も増えてきた。

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