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【ぴいぷる】吉田羊、ヒラリ変身!「“らしさ”は必要ない」 何者にも見えないけど、何者にも見える私

 凛とした美しさと大人の魅力を持つ女優だ。

 「俳優は、何者にも見えないけど、一方で何者にも見えることを大事にしたい」と話す。

 「その都度、『その役にしか見えない』というのがベストなので“吉田羊らしさ”は必要ないです。なるべくその役と同化したいんです」

 今回は、野党第2党党首の政治家役に同化した。三谷幸喜の映画監督作品8作目の最新作『記憶にございません!』が13日から公開される。

 国民から嫌われている総理大臣・黒田啓介(中井貴一)は一般市民から投げつけられた石が頭に当たり、記憶喪失に。一夜にして善良な普通のおじさんに変貌してしまう。記憶を失ったことを隠しながら日々の公務をこなしていくが…。

 「三谷さんらしい、優しさの詰まった映画です。出てくる人はみんな根が優しくて、お互いに相手のことを思っているけど、それが言えないみたいな、そんなどこか思いやりがある人たちの作品です」

 黒田と“特別な関係”をもつ政治家・山西あかね役を熱演。ホテルのスイートルームで白いスーツ姿から黒のランジェリー姿になるシーンは1カット長回しで撮影した。

 ◆中井貴一と“特別な関係”

 「長回しだと感情が遮断されないので、思いを積み上げていくことができ、舞台出身の私にはやりやすかったです。中井さんがしっかり受けてリアクションをしてくださるので、躍動感のあるシーンになりました」

 彼女にとって中井は“恩人”でもある。まだ彼女が売れる前に出ていたNHK連続テレビ小説『瞳』を中井が見て、光る才能に気付き、自身が主演するドラマにも起用したのだ。そんなチャンスを与えてくれた人と共演するときは、特別な思いを抱くという。

 「その都度『今の吉田羊はどうなんだい?』と優しく試されている感じがします。頼もしい先輩ですし、この方に恥じる仕事をしてはいけないという気持ちは、常にあります」

 下積みが長かった女優として知られている。1997年、大学生の時に舞台で女優デビュー。その後10年間、舞台を中心に活動を続けた。

 「私自身は、下積みだと思っていなくて、純粋に楽しくてやっていたら10年たっていたという感じなんですけどね。その期間、いろいろなアルバイトをして、普通の生活をしてきたことは、演じる上で役立っています。私たちが演じるものって、お母さんだったり、会社の上司だったりと一般的な人々が多いので」

 2014年に放送された木村拓哉主演のドラマ『HERO』(フジテレビ系)で女性検事・馬場礼子役に抜擢(ばってき)され、知名度が一気に上がった。遅咲きではあるが、「女優として年を重ねていくことは、武器になることもある」という。

 「死ぬまでできる仕事ですし、年を重ねたからこそいただける役もありますしね。お母さんやおばあさん役とか。俳優としては、年を重ねることは、むしろ楽しみなことです」

 “1人の女性”としてはどうだろうか。

 「例えば結婚ということで言えば、年を重ねていくと、結婚相手として見てくれる人が減るので、一生に一度は結婚したいと思っている身としては、そういう意味での不安は多少なりともあります」

 ただその代わり、女優業に集中できるし、それもまた幸せなことではないだろうか。仕事での喜びは「人が楽しんでくれること」だという。

 「それは結果的に自分のためでもあるんです。自分がやった役で、『心が楽になった』『背中を押された』というご感想をいただくと、この仕事を選んだ自分の人生の意味や自分の存在意義を感じることができるんです」

 ◆“感謝帳”つづり 幸せな一日実感

 “感謝帳”を作り、一日の終わりに、その日のよかったことをつづっているという。

 「嫌なことがあった日であっても、感謝していることを書き出していくと、そっちのほうが断然、多いんですよね。これを続けていくと、何気ない一日こそが幸せであることにも気付きます。病気もけがもなく、今日も暖かい布団で眠ることができる。それだけで幸せなことなんですよね」

 しっとりとした優しさを持つすてきな女性だ。(ペン・加藤弓子/カメラ・尾崎修二)

 □13日公開、三谷幸喜最新映画『記憶にございません!』出演

 ■吉田羊(よしだ・よう) 女優。2月3日生まれ、福岡県出身。2015年に公開された『映画 ビリギャル』(土井裕泰監督)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞など、数々の賞を受賞。

 16年にエランドール賞新人賞、17年に読売演劇大賞の優秀女優賞などを受賞。現在、『凪のお暇』(TBS系)に出演中。10月からドラマ『まだ結婚できない男』(フジテレビ系)に出演する。

     

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