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人気演歌歌手だった香田晋さん、僧侶になっていた 義理の祖母の死きっかけ

 人気演歌歌手だった香田晋=本名・鷲崎孝二=さん(51)が昨年11月、福井県美浜町にある寺の僧侶となった。NHK紅白歌合戦やクイズ番組に出演し、持ち前の明るさでお茶の間に親しまれたが、2012年に突然引退。その後書家に転身し、アーティストとして活動の幅を広げており、両立を図ろうと奮闘している。

 「道に迷うことこそ道を知ること」

 美浜町佐柿にある徳賞寺で僧衣姿の鷲崎さんは参拝者と談笑しながら、御朱印帳に書をしたためた。住職の粟谷正光さん(71)に付き添い、檀家への法話や法要での読経などをして修行に励んでいる。

 書家として個展を開くほか、来年7月には英国の美術展へ出展する予定も控え、普段は自宅のある横浜市で暮らしながら月に数回、福井に通っている。

 1989年に作曲家の故船村徹さんにスカウトされ、デビューした。94年の紅白歌合戦に初出場を果たし、民放のクイズ番組では人気の解答者に。所属事務所の意向でバラエティー番組への出演は増える一方、歌手活動は思うようにできず、「笑顔を振りまくことに疲れ、心のどこかに限界を感じた」と明かす。

 引退後は地元の北九州市で飲食店を経営するなどしながら、書や絵画の制作を本格的に始めた。

 転機は昨年、介護に携わった義理の祖母を亡くしたことだった。お経を読み上げるまで見届けたいと、船村さんの知人である粟谷さんに相談すると仏門の道に誘われ、得度した。

 禅画家でもある粟谷さんは「表現を通じて仏教の教えを知るきっかけになれば」と挑戦を後押しし、寺の一角には鷲崎さんの書や、経文が書かれた絵画が多数並べられている。鷲崎さんは「やろうと思えば何でも挑戦できる。生きる勇気を伝えたい」と笑みを浮かべながら力強く話した。

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