【エンタなう】自動車工場にヒントを得た音楽レーベルの秘密に迫る 映画「メイキング・オブ・モータウン」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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自動車工場にヒントを得た音楽レーベルの秘密に迫る 映画「メイキング・オブ・モータウン」

 スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、ダイアナ・ロス&スプリームス、そしてジャクソン5ら人気者は、デトロイトの同じ一軒家から世に出た。彼らを輩出した独立レーベル「モータウン」の秘密に迫るドキュメンタリー映画「メイキング・オブ・モータウン」(公開中)は、音楽ビジネスの楽しさと厳しさ、今も続く黒人差別や暴動と米国社会のかかわりを貴重な証言と映像群で軽妙に紡ぐ。

 「モータウン」の由来は「モーター・タウン」。自動車工場で働いていたベリー・ゴーディは、効率的で品質管理が徹底された生産ラインをヒントに、音楽産業を興す。フレームだけだったパーツにエンジンを搭載し、様々なオプションを装着してピカピカの塗装を施した新車が誕生する。それと同様に原石のアーティストや作曲家を育成して、実力とマナーを身につけさせ、時代が求めるソウルやR&Bのヒット曲を量産した。

 ゴーディが初めて密着取材を許した映画では、戦友のミュージシャン、スモーキー・ロビンソンとともに成功の軌跡をひもとく。かけあい漫才のようなトークは苦労もコメディーのようだが、ツアー先では移動中に銃弾が飛ぶような厳しい差別にも直面。一方で、モータウンを支える裏方には、マフィアと間違えられる風貌のイタリア人など人種を問わず異才が集まっていた。

 アーティストの回想や名曲誕生の場面を見るだけでも楽しい。魅力的な人物たちが彩る一流の音楽史だ。(中本裕己)

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