観客は終始“華やかなスリル”の目撃者! 組織対組織、個対個…いくつもの対立構図を盛り込む映画「マスカレード・ナイト」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

記事詳細

観客は終始“華やかなスリル”の目撃者! 組織対組織、個対個…いくつもの対立構図を盛り込む映画「マスカレード・ナイト」

 これほど公開前から期待をされる続編もない。17日公開の映画『マスカレード・ナイト』(鈴木雅之監督)。原作は東野圭吾氏の同名小説だ。

 物語を引っ張るのは木村拓哉(48)と長澤まさみ(34)。前作からの小日向文世(67)や梶原善(55)、石橋凌(65)らが脇を固め、石黒賢(55)、沢村一樹(54)ら今作から登場するクセのある面々が、物語に織り目をつける。組織対組織、個対個といった対立構造の盛り込み方も巧み。映画的な嘘をこれほど感じられない作品も珍しい。

 舞台はホテル『ホテル・コルテシア東京』。長澤演じる山岸は前作のフロントクラークからコンシェルジュに異動した。

 都内で殺人事件が起きた。犯人と、その取引相手が、大みそかのカウントダウンで行われるマスカレード・ナイト(仮面舞踏会)中に接触するという情報で、木村演じる新田刑事らの捜査本部が動き出す。

 “お客さまファースト”のホテル側と“逮捕第一”の捜査側、山岸とフロントクラーク、山岸と無理難題をふっかける客といういくつもの対立構図で、物語は複雑に。

 いろんな人が仮面をかぶり、自分自身を演じる場所、それがホテル。宿泊客もいれば、不倫のためのデイユースの利用客もいる。ある人には特別な場所であり、ある人には人にバレたくない時間を送るもうひとつの時間が流れる場所。

 パーティーには500人が参加する。全員が仮面の仮装で顔が確認できない不利な状況。全員の身元を確認するために使われるのは、ロビーに紛れた刑事たちが客をスマホで隠し撮りした写真、映像だ。

 500人の顔写真、宿泊客のデータから人物の疑惑を塗りつぶしていく作業。一方で、明らかに怪しげな利用客が刑事のアンテナに引っかかる。

 伏線が張りめぐらされ、それらが回収されていく。その過程は、捜査そのもの。

 宿泊客の荷物についたペットの毛、夫婦2人分の食事をルームサービスでオーダーしながらもなかなか夫の姿が確認できない客、浮上する過去の類似事件、夫の不倫相手を確信する妻など、捜査は翻弄されるが次々に暴いていく。まるで仮面をはぐような鮮やかさだ。

 最後まで容易には犯人を分からせない工夫に、観客は終始華やかなスリルの目撃者として“没入”できる。

関連ニュース

アクセスランキング

×