【エンタなう】水没した近未来都市で記憶潜入エージェントが見た悲恋 映画「レミニセンス」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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水没した近未来都市で記憶潜入エージェントが見た悲恋 映画「レミニセンス」

 ヒュー・ジャックマンが人の記憶に潜入して大活劇を演じるSFサスペンス。だが、人類を救ったり、国際スパイを気取ったりという難しい任務は一切なし。映画「レミニセンス」(公開中)は、極めて下世話で痛快。そして、男の悲恋物語として一級の作品だ。

 戦争と温暖化の果ての近未来。米マイアミは、ビル群が水没し、一部の地主以外は、「ブレードランナー」をほうふつさせる廃墟寸前の街で暮らしていた。退役軍人のニック(ジャックマン)は、古びたビルの一室で、思い出を時空間映像として再現する記憶潜入(レミニセンス)エージェントを開業。ひとときの快楽を求める人から小銭を得ていた。そこに検察から仕事が舞い込む。

 瀕死状態で運ばれたギャングの男の記憶に潜入して、組織の正体をつかめという指令。ところが、その映像には、一味の鍵を握る人物として、ニックの顧客だった歌手のメイ(レベッカ・ファーガソン)が映り込んでいた。恋仲になりながら、突然姿を消したメイ。事件そっちのけで足跡をたどるニックに、過去を知る人物は「メイはあなたが思っているような女じゃない」と警告する。滅びの美を象徴する女と、追いすがる男に未来はあるのか。

 製作は鬼才ノーラン兄弟の弟ジョナサン。兄が監督を務めた「TENET テネット」から難解さを排した。さまざまなナゾを回収して、あっと言わせたあとに訪れる甘美で切ないエンディング。男ってバカよね。(中本裕己)

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