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【間違いだらけの感染症対策】米国からの警告!「日本は衛生上、危険なことだらけ」 温風乾燥機は「ウイルス飛散のリスク大」

 新型コロナウイルス感染症をめぐる日本の対応は米国からはどのように見えるだろうか。米シアトルに研究拠点を置く窪田良医師は「日本は衛生上、危険なことだらけ」と警鐘を鳴らす。

 その一つにトイレに設置されている、手を乾かす温風乾燥機(エアタオル)を挙げる。「この時期、手洗いが不十分な場合、ウイルスを飛散させ、空中感染やエアロゾル感染(空気中に浮遊する粒子に混ざってウイルスを吸引)を引き起こす可能性があります」

 米国ではどうだろうか。「私の知る限り、公共施設やショッピングセンターのトイレには温風乾燥機も一部ありますが、ペーパータオルは必ず備え付けられ、大半の人はペーパータオルを使用しています。ごみは出ますが、エアロゾル感染のリスクは少ないといえます」

 日米では医療機関の患者対応にも大きな違いがあるという。

 窪田医師によると、コロナウイルス関連のニュースとして、ロボットが受付を代行するワシントン州の医療機関が全米のテレビで紹介された。

 「実は米国の医療機関でロボットの活躍は珍しくありません。感染症の病院はロボットを使って診察(問診)をするところもあります。医療従事者の感染リスクを減らすためです」

 そもそも米国では病院にかかる時は必ず電話で予約するシステムが普及しており、感染症の疑いのある患者がいきなり病院に来ることは少ないという。

 「電話での受け付け時に、医学的な専門知識を持った特定看護師などが患者のトリアージ(緊急性、重症度に応じて選別)をします。年齢、基礎疾患の有無や症状を確認して緊急性がなければ、まずは自宅待機です。熱が高くなったら市販の解熱剤を飲んでもらい、それでも熱が下がらなければ、病院に来てもらう手順です」

 米国の待合室は原則、感染症と一般の患者とは別に分けられ、「日本のように一般の待合室でせきをしながら診察を待っている光景はまず見かけません」。

 感染症が確認されれば、指定された地域の専門病院に送られる。「シアトルでも新型コロナウイルス患者が出ていますが、入院・治療は専門病院で扱っています」

 窪田医師の専門は眼科で、米航空宇宙局(NASA)と宇宙飛行士の眼疾患の早期診断機器を共同開発していることでも知られている。その眼科医の立場から、新型コロナウイルス感染症で盲点になっている点をこう指摘する。

 「新型コロナウイルスは接触感染、飛沫感染ということで口と鼻からの伝染に注意が向き、目からも感染し、結膜炎を起こすことが忘れられがちです。今の時期はたかが結膜炎と軽視しないで、新型コロナウイルスの可能性を疑って診察することを米眼科学会では勧告しています」

 米国では新型コロナウイルス感染症の患者を扱う医療関係者は防護メガネ(ゴーグル)と防護服の着用が義務付けられているそうだ。医療関係者、検疫官まで感染者が出た日本ではこうした徹底さが欠如していた。

 電車通勤を続けているビジネスマンはゴーグルとまでいかなくても、つり革などを触った手で目をこすることには気をつけたいものだ。(佐々木正志郎)

 ■窪田良(くぼた・りょう) 医師、窪田製薬ホールディングス代表。1966年、神戸市出身。慶応大医学部卒。現在、同医学部客員教授を兼務。

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