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文在寅氏に大ブーメラン 徴用工被害者1386人が韓国政府訴えた (1/4ページ)

 3・1独立運動100周年に際して国家総出で「反日の炎」を燃やした韓国で、文在寅政権に“巨大なブーメラン”が突きつけられた。大統領自ら「日本は謙虚になるべき」と訴えていた徴用工問題で、被害者団体がなんと韓国政府を訴えたのだ。本誌・週刊ポスト前号「封印された慰安婦涙の“感謝”映像」で慰安婦問題の矛盾を浮き彫りにした気鋭のジャーナリスト赤石晋一郎氏が、韓国反日運動の「内実」を明かす。

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 「私が韓国政府に言いたいのは、徴用工問題で日本企業相手に裁判を起こす動きを政府が止めさせるべきだ、ということです。なぜなら韓国政府はその前にやるべきことがある。だから我々は韓国政府を訴えたのです」

 こう語気を強めて語るのはアジア太平洋戦争犠牲者韓国遺族会の崔容相(チェ・ヨンサン)事務局長だ。同遺族会は多数の太平洋戦争被害者や遺族が参加する有力団体の一つである。

 3・1独立運動(※日本統治下の朝鮮で1919年に起きた日本からの独立運動)から100年を迎え、韓国では反日イベントが国家的な盛り上がりを見せた。

 しかし、そうした中で危機感を覚えている人々がいた。太平洋戦争で人生を翻弄された被害者や遺族たちだ。いま、彼らが“韓国政府批判”を口にし始めたことには、深い理由があった--。

 文在寅政権のもと、慰安婦や徴用工などの歴史問題が再燃している。特に徴用工問題では日韓の経済関係にも打撃を与えかねない大きな動きが起きた。昨年末に元徴用工が日本企業を訴えた裁判で、韓国大法院(最高裁)が新日鉄住金、三菱重工に対して、相次いで賠償を命じる判決を下したのだ。新日鉄住金に対しては原告代理人が差し押さえ資産の売却を宣言しており、強引に賠償金を得ようと行動をエスカレートさせている。韓国政府はそうした動きに対し司法に介入せずと静観しており、事実上の追認をしている。

 今回、韓国大法院判決が出た徴用工裁判は、実はそれで問題が解決するという類いのものではない。

 「例えば新日鉄住金の裁判の原告は4名とごくわずか。だから彼らが賠償金を得たとしても、数万人にも及ぶと予想されている他の徴用工の問題は、まったく解決しないのです」(韓国人ジャーナリスト)

 この裁判がことさら韓国内でクローズアップされたのは、裁判を支援する「民族問題研究所」の影響力が強かったからだといえよう。

 民族問題研究所は「親日派バッシングを行動原則とする“極左”の市民団体」(同前)で、2018年8月29日にソウル市龍山区に「植民地歴史博物館」をオープンさせたことでも知られている。文政権とは“反日”という部分も含め、思想的に深く繋がっているとされる。

 前出の崔事務局長は、「民族問題研究所は、我々のような被害者団体ではない。その本質は“政治団体”なのです」と指摘し、こう続ける。

 「現在、民族問題研究所は被害者団体のふりをして、テレビを通じて原告探しまで行なっています。なぜ民族問題研究所の呼びかけに応じて被害者が集まらないといけないのでしょうか。

 彼らの方針どおりに日本企業を訴えても被害者にはひとつもプラスにならない。なぜなら日韓関係が悪化すれば日本政府や日本企業はますます頑なになるでしょう。それによって残された徴用工問題の被害者が賠償を受ける機会が潰えてしまう可能性が高くなる。一部の被害者だけが補償を受け、他は置き去りにされるという不平等が起こる。そこで我々は被害者のための基本的な裁判を起こすことにしたのです」

 その訴訟相手こそ、韓国政府だったのだ。

NEWSポストセブン

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